話題:キッチン雑貨・食器類


new急須を探しに行った神田です

M美ちゃまを連れて狭山茶の本拠地に乗り込んだ

茶所だからお茶屋さんが沢山あるからね

急須はお茶屋さんで買うか瀬戸物屋さんで買うか迷うんだよね

お茶屋さんは数は少ないが使い易い物が揃ってる

瀬戸物屋さんは数はどうだかわからないけど、客の要望に沿う物があったりするんだな

そして、どちらかと言うと、お茶屋さんは上から話してくる

「私達はプロなのよ。知識が乏しいなら教えてあげよう」というスタンスなのだろう

なので瀬戸物屋さんの方が気楽でいいかなと思ったのだが、瀬戸物屋さんて店は少ないんだよね

そこで色々作戦を練って、最初にお茶屋さんで知識を吸収し、その場に希望の急須があれば買うし、無ければまた別の店に行くべと考えた

M美ちゃまはイトーヨーカ堂とか西友とかの食器売り場に行きたかったみたい

それは何故かって言うと、この人、いい年して『人見知り』するんですよ

だから店員さんが寄ってこない店が好きなのよ

そういう人、決して少なくないような気がするけども、いつまでもそんなんじゃ駄目なんすよね

直そうと思わないと直らないからね、その訓練のためもあって個人商店を目指した



作戦通り、走ってる途中でお茶屋さんを見つけたので駐車場に車を停めた

入り口の自動ドアの前でM美ちゃまに「茶漉し網が付いてない急須が欲しいんですけどありますか?」と聞けと言った

彼女は何度かその台詞を復唱しておったが、店に入るのを躊躇していると思われたのかな、中からおっさんが出てきて「お客さんかな?いらっしゃいませ」と先に言葉を発せられてしまい、調子が狂ってしまった

それでも、中に入って後ろのドアが閉まって、外の音が消えたところでさっきの台詞を言えばいいのに黙ってやがんだよ

この一瞬の遅れが敵と対峙する間合いと言うか呼吸を乱すんだよね

店主は敵ではないけども…




その店では多少面白い話は聞けたが、茶漉し網が付いてる急須しかなかったので、お茶だけ買って出てきた

次の店を目指す車の中で、俺が買うのを見てろと言うと、M美ちゃまはホッとしたようだった

最初に失敗すると、その日は無理にやらせない方がいいと思ったし、楽しいドライブが辛いものにしてしまうのは心苦しかったし

そんで次は運良く瀬戸物屋さんを見つけたんですよ

コンビニの壁に周辺の店が載ってる地図があって、そこから歩いて行ける場所に瀬戸物屋さんがあったのよ

間口一間(まぐちいっけん)の狭い店だった

背負っていたリュックが商品に当たると困ると思って、そのリュックをどこに置くべきかキョロキョロしている最中に驚くべきことが起きた

M美ちゃまが、「ここで待ってて。聞いてくる」と言って狭い店内に入って行ったのだ

店の入り口に立っていると「ごめんくださーい」と聞きなれた女の声がした

その言葉をちゃんと言えるんだなと感激した(ToT)

だって全然言えなかったんだもん今までは

店員さんに話し掛けられると『ごにょごにょ』と言葉になっていない音を出す始末で

その女が、人としてちゃんと機能することに驚いた

おばあちゃん店主が奥から出てきたのは見えたのだけど、店の前を通る車の音で店主とM美様のやりとりの声がかき消され、どういう会話をしたのかは確認できなかった

だがしかし、暫くして店主が両手に急須を持って俺が立っている所まで出てきて「どっちがいい?」と聞いてくれたので、やりとりが成立したことはわかった

「こっちの方が穴が大きいように見えるわよね」と店主が言うので、それにしますと即答

値段を見ずに買うのが神田流

なんてな、普通の瀬戸物屋さんにはそんなに高い物はないからね



次の記事で写真を出します

つづく