話題:炭酸飲料


商店街を歩いていたらお菓子屋のおばちゃんに「疲れた顔してるわね。ちょいと休んでいきなさいよ」と呼び止められた神田です

本当に疲れた顔だったのだろうか

その前に床屋に行ったんだけどね、その床屋のおやじにムカついてたんだよな

認知症の年寄りの扱い方について持論を展開すると同時に意見を押し付けてきやがった

理想論としか聞こえないような内容だったので、「あんた次男だろ?年寄りの面倒を見たことない奴に何やら言う資格ないわ」と言ってやりたい気持ちをぐぐっと抑えて出てきたからかな、苦虫を噛み潰したような顔だったかも知れない

お菓子屋に入るとおばちゃんは俺のために丸い椅子を用意してくれた

そこで暫し雑談タイム

その時はまだ床屋の糞おやじのことが頭に残ってて、おばちゃんと話してても愛想笑いを浮かべることもできなかった(と思う)

それでも喋っていたら喉が渇いた

店を出ようかとも思ったが、何か買ってやった方がいいかと思い、いつも飲み物を冷やしてある冷蔵庫を開けると、見たことのないボトルがそこに!

コカコーラなんだけど細いと思った

雪の結晶が描いてある

中身は普通のコカコーラなのかいなと手に取って見ていたらおばちゃんが「(市場に)普通のコーラが見あたらなくてね、それしかなかったのよ。これからそれになるんじゃないかしら」と言った

いや〜、それはどうかな。雪の結晶の絵だから冬季限定じゃないの?と言おうと思ったが、基本自分より年上の人には逆らわないようにしてるので、これに変わるんだったら楽しいね!と答えてやった

そしたらおばちゃんも「250mLだから細い缶と変わらないしね」と楽しそうに言ってフフフと笑った

俺も笑った

腹の底から笑った訳ではなかったが、表情を和らげることができたような気がした



助かった

ここのところ毎日毎日気分が悪くなるようなことを色んな人に言われてたもんで、おばちゃんの有り得ない見解に救われた

気分がよくなった俺は、妹にも飲ましてやろうかな、とおばちゃんに聞こえるように言って、冷蔵庫の中からこのコカコーラと適当に何本か飲み物を出して、レジの横の台の上に置いた



帰ってから妹に「冬季限定ボトルじゃないかな。寒い頃にコンビニにあったよ」と情報を与えられた

この時期に市場にあったというのは、この限定ボトルがメーカーが定めた販売期限を過ぎて売れ残ったためだと思われる

市場にこれしかなかったのは、市場が早くこの限定ボトルを売りたくて通常の缶を引っ込めたからだろう

それだけの話



コカコーラはたまに飲むとやっぱり美味いな

昔に比べて味がちょっと薄くなったような気がするけど

細いボトルは持ちやすくてよろしい

またこの量が風呂上がりには丁度いいんだよね

買って帰った冬季限定ボトル、妹に全部空にされた神田でした