話題:お見舞い



爺の面会に行った神田です

B子に乗せて行ってもらった

自分で運転するでもよかったが、新しい車に慣れさせた方がいいかと思ってさ

道中の景色も見たかったしね

花が咲いていれば、付近に車を停めて、その花を観察してもいいかなと思ったし



爺の病院へ行くのも、奥さんの施設に行くのも、全く楽しくないんだよね

単に楽しくないというだけでなく、調子が落ちてしまう

気が滅入ると言えばいいのかな、これから症状が改善して元気になる人達ではないからね、前に会った時よりも劣化した様を見て、いつも切なくなるんだよ




面会はほんの5,6分

その5,6分のためにわざわざ行かなきゃならないのが、またちょいと面倒なのよ




胸の写真から、爺はやっぱり肺炎のようだった

誤嚥性(ごえんせい)肺炎だろうと思った

ナースの作業ミスが原因じゃないかと思ったが、それについては追及しなかった

爺は寝たきりだし、もうしょうがない場合もあるしな




爺は今月93才になる

これで、大正昭和平成令和を生きることになる

長生きだな




帰りは予想通りぐったりしてしまい、景色を楽しむ余裕を失った

「山田うどんに寄りますか?」と、B子が優しいことを言ってくれたが、首を横に振った

山田ぐらいじゃ、この落ちた気分は回復しないと思ったから




帰って少し寝たら気分が良くなった

割と常に寝不足気味なので、寝ると心身共にリセットされる感じ

夕飯が餃子だったことも回復の助けになったような気がする

でも爺は好きな肉が食えなくて可哀想だな

いやいや、こういうことを考えるからいかんのだ

自分の生活に戻ろう