話題:お見舞い


先週末、東京は暑かった

真夏のどうしようもない灼熱地獄よりは楽だったけど、それでも外にいると気分が悪くなってもおかしくないくらいの陽気だった

その日、初めて糞爺の孫達に会ったのですよ

糞爺もそんなには長くないと数ヵ月前に伝えてあったため彼らから見舞いに訪れたいと連絡があり、日程を調整した

そして爺が入院している病院で顔を合わせる訳だが…

彼らから挨拶はなかった

この場合の挨拶というのは、私達の祖父の面倒を見てくれてありがとうだとか、忙しいのに今日という日を設けてくれて助かっただとかの感謝か労いの言葉が聞けると思っていたのだ

ところが彼らの口から出た言葉は「こんにちわ」だけだった

孫達は30代の所帯持ちと20代独身の4人で構成されており、30代半ばの兄弟の中で唯一の男が連絡をくれたのだけど、その電話の会話でもアレレ?と思ったのだよね

彼はお世話になってます的な言葉を一切発しなかった

大人の対応ができない奴なのかなと思っておったのだが、実際会ってみてもその印象は変わらないばかりか、俺とは人種が違うのではないかとまで思っちゃったよね

彼らの居住地から病院までの距離がかなり遠いと聞いていたので、約束事項として出発する前に連絡をくれと言ってあったのよ

まずそれがなかった

待ち合わせ時刻を面会開始時刻の数分前に設定してあったのだが、その時間よりも1時間程前に「今着きました」と電話してきやがった

普通は、出る前の連絡は必須

待ち合わせ時刻より前に着いた場合は、その時刻までどこかで時間を潰すか、あるいは早く着いたとしてもその時間まで待てばいいのだよ

そういうことができない、つまり『自分勝手』な奴だと認識せざるを得なかった

ただまあ糞爺もその息子も自分勝手だからね、その血を受け継いでいると思えば何も不思議はないのだが…




彼ら孫達がこれまでどのような環境でどんな風に育ってきたのかよくは知らないが、年齢は重ねても中身が伴っていないのは彼らにとっては不幸だと思ったよね

こんなんでよく生きてこれたなとまで思っちゃった

他にもね、病院内は冷房が凄く効いてて涼しいというわけではなかったのね

座って待っている時に「暑いな」と声がしたので思わずそっちを見たら、その30代の糞孫がイラついた顔をしてやがったり

それを見て、こいつバカなんだろうなと思うしかなかった

爺の病室まで案内して俺は帰ったのだが、久しぶりにバカを見たショックで、その日はぐっすり眠れなかった

翌日B子にこの日の顛末を話したら「塾にもいたじゃないですかそういう親。終始上から目線で話す人達」と言われ、あーなるほど、そういう奴らと一緒かと思った

商売してると色んな人と話すことになるんだけど、中には適切な言葉を発しない人がいるんだよね

塾の先生にペコペコはしなくてもいいけど、自分の子供の能力を引き出して、それを高めてくれる相手にはそれなりの話し方ってのがあると思うのだよね

こっちも丁寧に話してるのだから合わせてくれると助かるって言うかさ

変な物言いの親は、その子供がどんなに良い子そうに見えてもお帰りいただいた

だからこの孫達も排除すればいい

葬儀は勝手にやってしまおうと思ってるので事後報告

その後の遺言状の開示ではまた顔を合わせることになるが、その1回でコイツラとはおさらばできる

そこまで考えて、ようやく気分が晴れた神田でした