話題:仕事の話
さてさて、どうしたものかな
これまでも何度か話はあったのだが、今回は正式な感じの要請だった
御曹司ママは俺が欲しいんだってよ
今の職場での見習い期間が終わったら、自分のところのホテル事業を手伝えってこと
世の中をうまく渡っていくには、知力・体力・時の運の3つが揃ってるとよろしいらしいが、俺には体力しかないんですよね
それとまあ自信があるものとしては勘かな
直感力という言葉があるならそれ
物事を深く考えない性格なんだな
深く考えたところで今度は迷いが生じてしまい、結構時間をかけて考えたくせに、結局は最初に思ったことをするんだよ
それならば深く考えない方がいいのじゃないかと思うようになった
で、ホテル事業に転職というのは、いまいちピンと来ないんだよね
選べるならばやめたい
今の職が気に入ってるとかそういうことではなくて、畑違いのことをやることに慎重になりたいのだな
だが、あまり時間がないということなんだよね
御曹司家のホテル事業というのは、はっきり言えば斜陽なんだよね
不況とか人口減少とか様々な要因があるのだけど、ここに来て一番堪えたのは、有能な人が次々とヘッドハンティングされて抜けてしまい、「俺に任せろ!」だとか「俺がやってやる!」というような気概を持った人が残っていない状態なわけだ
このままだとどんどん衰退して行くのは目に見えているので、ここらで歯止めとなるような人材を入れないことには何をするにも難しい、と
果たして俺が歯止めの役割を担えるのだろうか(?)
例えば入社して何年後にはある程度の権力と言うか、自由にやらせてもらえる立場が保証されているのならやってもいいかなと思うけど、御曹司のホテルは世襲だからね、外様はいくら頑張っても外様のままなんだよね
仮に社長か或いは社長に近い役職が与えられたとしても、その上には会長がいて、その会長の方針には逆らえない、となるわけだ
もし俺が入ったことで低迷期を脱出し、その後も順調に推移したとする
だけど世襲体制をとってる所は、代がかわると、1つ前の代の時の功労者を簡単に切ると思うんだよな
そういうことが読めちゃうのだよ(これが直感力かな?)
ママは娘をやるとも言ってたね
そうすれば俺は逃げられない
でもそれじゃ人生つまんないわな
返事は保留した
御曹司が健全に「一緒にやろうぜ」と言ってくれりゃあ、人を集めて乗り込んでやるけど、ヤツがあんな状態では孤軍奮闘するに決まってるもんな
それに、重役を約束された若造を周りがどう思うかとか、不安材料も多いやね
やっぱり職業は自分で決めたいよね
好きな仕事じゃないと何年もは続かないような気がするし
誰か他の有能な人を探しなさいよ、とママには言いたい
ふ〜(-.-;)