話題:久しぶりに会った友達。


お茶のストックが減ってきたのでお茶屋さんに行った神田です

オカマが働くいつものお茶屋さんにね

オカマは働きぶりが評価されたのか、この度店長になったんだよ

販売ノルマがあるのかよくわからなかったが、これまでよりも沢山買ってやろうと思って、資金に余裕のある御曹司を連れて行った

ヤツはB子を引き揚げさせてからはほとんどずっと家に引きこもってて、パパママに頼まれたのだ、たまには外に連れ出してくれとね

お茶屋さんに連れて行き、そこでお茶を飲みながら、底抜けに明るいオカマが接してくれたら御曹司も楽しくなるかな…くらいの軽い気持ちで

ところが連れて行ったのは失敗だったような気がする

何となくなんだけど、最初に挨拶した時のオカマが御曹司を見る目と御曹司がオカマを見る目がキラッと光ったような気がしたんだよな

男女の出会いに似たような目の輝き

でも若い頃のような動物的なギラギラではなかったし、前に一度会わせたことはあるが、今回とても久しぶりだったので、そのせいでちょっとした緊張感が目を輝かせたのかと思った(思いたかった)


店の中には小さなテーブルが2つあり、買った和菓子をそこに座って食べられるんだけど、御曹司が買ったのは草餅で、一口で食べられる大きさだったのに、オカマが菓子切りでその草餅を切ったらだね、御曹司のヤツ、「ありがとう」と言った瞬間、また目を光らせやがった

すぐにオカマの目を見たが、やはり光っていた



この日の夜、御曹司妹から連絡があった

兄がお茶をいれている、と

それはまあ、お茶を沢山買ったので消費しなけりゃならないもんな

でもいつもはお茶はお手伝いさんがいれてくれたのを飲むらしく、自分でいれるなんて光景を初めて見て、家族全員驚いたらしい




だが、驚くのはこれからだ

御曹司とオカマが接近する可能性が高い

B子の話では、御曹司は普通の女よりももっと女性らしい人が好きらしいんだよ

仕草とか振舞い方が女性らしい人ね

そこに愛を感じるのだそうな

B子も最初はそういう女を演じていたのだけど、そのうちある程度何でも話せる関係になった頃に、普段の自分をチョロッと出したことがあるらしいのだな

そこで御曹司がダメ出ししてきたと言うんだよ

女の子はこうでなくっちゃ、というような自分の理想を押し付けてきたってのかな

童貞によくあるタイプと言えばそうだな

アイドルは彼氏がいてはいけない、みたいな感覚かな

そういう幼稚な考え方をオカマが上手く説得するんじゃないかという期待と不安が、今の俺の中で渦巻いてる

オカマは人生経験豊富だからね

辛いことがあっても、前を向くことを忘れないからなアイツは



進展があればつづく