話題:珈琲


寅吉上司と出掛けた神田です

春に桜を見た機器工場にね

前回は電車で行ったのだけど、この日は凄く暑かったので神田carで

途中、飲み物を買うためコンビニに寄ったのですよ

寅吉は冷蔵棚から缶コーヒーを取り、そしてレジに向かった

俺は彼の後ろに並び、自分の番になった時に店員さんにアイスコーヒーを注文した

受け取りカウンターに移動してアイスコーヒーを待っていたら寅吉が、「ここは淹れてくれるんだぁ」と言ったので、ええ、ローソンは淹れてくれます、と答えたんだけどさ、そこから寅吉が普通じゃなくなったんだよね

普通じゃなくなったというのはおかしな表現だが、いつもは何が起きても慌てたりはしゃぐなんてことはない人なんだよ

桜を撮った時も楽しそうだったけど、決して平常心をなくすような感じではなかった

だがこの日はいつもと全然違ったんだよね

「淹れてはくれるけど、こういう物(ミルク、砂糖、ストロー)は自分で勝手に取っていいんだね」なんて弾むような声で言い出すし

寅吉はどうやらコンビニコーヒー初体験のようだった

たいして時間は掛からないが、店員さんがマシーンを操作してコーヒーを淹れる様を目をまん丸にして見ていた寅吉

でまあアイスコーヒーを受け取って車に戻ったよ

「いやあ、君と一緒にいると、本当に、その、世の中の、こういう新しい物に出会えるんだよな〜」と感動しながら言っちゃってた寅吉

そこまで言われたら買った飲み物を交換するしかないじゃないの

寅吉の手にあった缶コーヒーを奪い取り、空いた手にアイスコーヒーを持たせた

「えっ、いいの?」なんて嬉しそうに言いやがって(^^;)

差額が生じるので…と言って寅吉に10円玉2枚を差し出したら、「あっ、はいはい」と寅吉は言って、俺から受け取った硬貨をポケットに滑り込ませた

まあ、これでいいのだけど、普段の寅吉は俺から金を受け取ることはない

職場の自販機で何か買う時だって、いつも俺の分も出してくれるから

新しい文化に触れて興奮した状態だったのだね




これ行きの出来事なのよ

帰りもローソンに寄ったのですよ

寅吉がローソンに寄れって言うから(^^;)

レジでアイスコーヒーを注文してた

「ちゃんと買えるか見てて」と言わんばかりに俺に付き添いを命じて

店員さんの「こちらのカウンターでお渡し致します」の声に「ハイハイ」と上機嫌で答える寅吉

子供じゃないんだから…と思いつつも、見守りに徹した神田でした




写真はこの話を書くために再現したもので、実際は寅吉は甘い缶コーヒーを買ったんだよね

俺、甘い缶コーヒーは飲まないから、職場に着いてから寅吉のデスクに置いといた

それもその日のうちに消えてたけど

何故缶コーヒーが置いてあるのか疑問に思わないくらい寅吉の興奮は続いていたと思われる

仕事は教えてもらう立場だけど、関係ないことでは俺が教えることの方が多いかも

面白い関係(^O^)