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折原臨也と、夕焼けを感想

リアタイで軽く言ったのに付け足しつつ感想。
ざっくり言うと、臨也が13巻後にどこぞの腐りきった地方都市を引っ掻き回してぶっ壊すまでの話だった。
作者があとがきに書いてた『臨也の趣味を止める人がいなかったらどうなるか』というコンセプトの通り、臨也がすごくやりたい放題だったな、という印象。
車椅子という事実を忘れそうなくらい楽しそうに好き勝手やっていた。
好き勝手にやった結果、臨也の予想以上に盛大に街が壊れた様はいっそ痛快だった。


新キャラの坐さんが一人称『某』のスーツな老紳士風臨也のボディーガード(異様に強い)なんて妙に濃い人で、この人が臨也にすごく辛辣でツッコミ役みたいになっているんだけど、抑止力とまではいかないんだよね。
だから好きにやってんなーという印象強かった。
臨也の行動を本当に抑えられるのは天敵のあの人くらいなんだろうね…
新キャラといえば表紙にもいる二人の子ども、遥人やひまりと臨也のやりとりは和んだ。
暴走車椅子とか。
この二人が冒頭試し読みの殺人事件と関係あるとは予想してなくて、そこが繋がったときちょっと驚いた。
言われてみればこの作者がやりそうなことではあるんだけど。
それで、坐さんが遥人に「臨也殿のような人間になってはいけない」と言った場面でのやりとりが印象的だった。
臨也みたいになりたがってるのはSHの緑髪もだよなあと考えつつ「臨也殿のようになれるのは臨也殿だけ」「真似をすれば己を壊すか人を止める事になる」は最もだ。
そして臨也は相変わらず「壊れた人間」を愛せても「人間を止めた人」は嫌いであんな反応したのかと思ったけど、それなら厳しいというか嫌悪の感情を出してもおかしくないからなにか思うところあったのかな。
でも遥人はすでに「壊れた人間」のカテゴリーなんだろう。

あとがきを見るにこのスピンオフ、最初はメディアワークス文庫にて刊行予定だったらしく、タイトルと簡易あらすじを知ったとき電撃よりもMW文庫みたいだと感じたのは気のせいではなかった。
個人的には電撃向けに派手さを足したシナリオよりMW寄りの大人しめのシナリオにも興味あるなぁ。
カンディルや臼原とかのキャラ、別に派手さ強めるために出さなくとも…
というか、SHの八尋とかこの作品の坐さんや臼原とかを見てると、静雄ってあの世界では別にそんな最強でもないんじゃ…?と感じる。インフレ?
デュラ13巻まではコイツに勝てるやついんのかよってくらい圧倒的な強さを静雄に感じてたんだけどなあ。
それは静雄が弱体化したわけじゃなく(丸くなってはいるが)、最近になって強いキャラ増え始めたね、と思って。
やっぱり静雄はあくまで『池袋』という街の中で他を圧倒してただけであって、そこから出たらそうでもないというだけの話なのだろうか。

静雄といえば、臨也にとって静雄の存在が弱みと化してるように感じた。
本気で言ってるのか茶化してるのかは謎だけどトラウマって言い方してるし。
まぁ、あの敗北のあとじゃ仕方ないのかな。
臨也が静雄に負けた事実を認めて受け入れてて、ある意味成長したな、と。
なんというか、静雄はデュラ本編で色々な事件に巻き込まれていく中で少しずつ人間らしく進歩してたんだけど、臨也はずっとブレないで、だからこそ成長や進歩もなくて、そこが最後の殺し合いで勝敗分けた要素のひとつだと思う。
臨也が言うところの『怪物の人間らしさに負けた』、だな。
足を治そうという気になれば治せるはずなのにわざとそうしないというのも、臨也なりに丸くなった結果だと感じた。
もし完全回復したら以前と同じようなことを繰り返して、しくじったら今度こそ命なくなるかもってのはなんとなく理解できるし。
あえて自分の足という逃げ道を断って、陰でこそこそしないわけじゃないけど、できるだけ直接向き合うほうにやり口を変えて、いつかまた跳ね回りたいと思えたならその時に頑張ってみる、それでいいんじゃないかな。
この人の陰でこそこそやって高みの見物して笑ってるところが今まで気に食わなかったから、直接引っ掻き回してた今回は割と印象良かった。
デュラ本編では、こいつがいらんことしなければメインキャラが苦しまずにすんだのに…と悪い意味でトラブルメーカーに思えたけど、今回は純粋に話転がすキャラとして機能してたというかね。

間章のあれこれなどは追記。
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PROFILE
華蓮さんのプロフィール
性 別 女性
地 域 沖縄県
職 業 夢追人