※拙い小説です。
※ある程度書いたら、iらんどにも公開いたします。
※ジャンルはSFファンタジーもどきです。
※内容は続きページにあります。
よろしくお願い致します。
1話目
キャラクター
和田ちゃん
相尾ちゃん
妙な転校生、相尾さんの出現により、学校復帰一日目はペースを思いきり乱されてしまった。
今日は大丈夫……。
と、自室の鏡を見ながら気合いを入れる。
「良子ー」
母の声がした。
「はーいー」
何事だろう。
朝から呼ぶとは珍しい。
シュシュで茶色の髪をきゅっと結わき、頬を両手で軽くほぐしながら立ち上がる。
鞄を肩に掛けて部屋を出た。
「どうしたのー」
部屋を出るとすぐに玄関が見える位置に私の部屋はある。
故に、部屋から出て問い掛けた瞬間に私は気付いてしまった。
玄関先に立つ母と……。
「あぁ良子、お友達が迎えに来てるわよ」
「おはよう、友よ」
……相尾さんだ。
「あ、相尾さん!?」
思わず大きな声が出てしまう。
だってね、どうして昨日会ったばかりの彼女が迎えに来るのか。
なんで私の住処を知っているのか。
軽く混乱してしまう。
「丁度いいわ、今出れば遅刻はしないわね」
笑顔で母は言う。
ふわっとしたセミロングの髪に、やわらかな笑顔の母はとても和やかな雰囲気で……。
私は相尾さんに対して疑問のひとつも投げれなかった。
結局私は相尾さんと一緒に家を出る。
「いってらっしゃーい、気を付けて行くのよー」
見送る母に手を振り、ひきつりながら笑顔を作った。
「素敵なお母さんだね」
歩き出して早々、相尾さんが言う。
「うん、まぁね……あれで結構厳しいけど」
苦笑しながら答えた。
「そうか、少し意外だ」
驚いた顔をして相尾さんはそう返す。
「んー、勉強は結果なんて構わないから兎に角全力でやれとか、スポーツはやるなら途中で投げ出すなとか……あと礼儀には特にうるさいし」
はぁっとため息をつく。
入院中も色々言われた事を思い出した。
「そうか……羨ましいな」
囁くような小さな声で、相尾さんは言った。
彼女は微笑んでいたが、寂しそうに見えて私は戸惑う。
「そ……言えば、どうして私の家を知ってたの?」
話題を変えようと疑問をぶつける。
相尾さんは何かに気付いたようにはっとした顔をして「それは」と、言葉を繋げようとした。
けど、言葉は繋がらないまま急に相尾さんは私の手を掴む。
手を引かれた瞬間、空が強く光った。 強い風が吹き、立って居られずに相尾さんと二人でしゃがみ込む。
眩しくて直視出来ない光の中から何かが飛び出す。
それが何かは分からないが、とても大きかったのは確かだ。
物体は素早く立ち去り、光りも消え失せた。
「……なんだったの?」
混乱しながら座り込む私の隣で相尾さんが立ち上がる。
「しまった! 学校に向かったか!」
苦々しげにそう言い放ち、相尾さんは走り出す。
「え、ちょっ……もー! 待ってよー!」
置いていかれるのも不安で、嫌で。
私は相尾さんを追って走り出した。
続く