俳優の山田裕貴が、長野五輪にまつわる感動の実話を映画化する『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』に出演することがわかった。主演を務める田中圭とは、2018年に放送されたドラマ[健康で文化的な最低限度の生活]以来の共演。

リレハンメル五輪にスキージャンプ代表選手として出場した西方仁也(にしかた・じんや/田中圭)は、ラージヒル団体で日本代表最高飛距離を飛んだが、原田雅彦がジャンプを失敗し銀メダルとなる。4年後の長野五輪、まさかの落選となった西方は、悔しさに打ちひしがれる中、裏方のテストジャンパーとして参加。本番当日、団体戦が猛吹雪により中断すると、審判員たちの判断は、「テストジャンパー25人が全員無事に飛べたら競技再開する」というものに。誰かが失敗すれば中止となり、金メダルが取れなくなってしまうという状況下、西方率いる25人のテストジャンパーたちに、選手たちの夢が託される―。

映画は1998年、長野冬季五輪のラージヒル団体で日本初の金メダルを獲得した岡部孝信、斎藤浩哉、原田雅彦、船木和喜の4選手を裏で支えたテストジャンパーにスポットを当てた実話を描くもの。主人公のスキージャンパーの西方仁也は、1994年のリレハンメル五輪スキージャンプ団体戦で“日の丸飛行隊”のメンバーとして日本代表を牽引するも、エース・原田雅彦のジャンプ失敗で金メダルを逃し、長野五輪での雪辱を誓い、代表候補として有力視されながらも落選。テストジャンパーとなって日本代表選手たちを裏方として支える。西方の金メダルへの強い想い、それを打ち砕く挫折、原田との友情、そして怒りと嫉妬、それでも仲間のために、日本のために、命の危険を顧みずテストジャンプに挑む、人間ドラマを映し出す。また、長野五輪での手に汗握る団体戦の攻防、吹雪による競技中断、そんな中、競技が再開できるかを図るために行われた、西方率いる25人のテストジャンパーたちの決死のテストジャンプを、史実に基づいてオリジナルストーリーで描く。

田中圭は94年リレハンメル大会のスキージャンプ団体で日本代表をけん引するも銀メダルに終わり、長野五輪では代表落選を味わった西方仁也氏を演じる。

山田裕貴が演じるのは、北海道札幌市出身で、聴覚障害のあるテストジャンパー・高橋竜二。98年のSTVカップ国際スキージャンプ競技大会ラージヒルで岡部孝信、宮平秀治らを破り優勝した後、長野五輪にテストジャンパーとして参加した人物だ。メガホンをとる映画[荒川アンダーザブリッジ]シリーズで注目を集めた飯塚健監督は、山田君とは[虹色デイズ」以来のタッグ。

脚本は[ニセコイ][貞子]の杉原憲明、[アイネクライネナハトムジーク][殿、利息でござる!]の鈴木謙一が担当。

撮影は1月から2月にかけて、実際に長野五輪のスキージャンプが行われた長野県白馬村で行われる。

また、1月13日の午後2時55分から放送される[2020HBCカップジャンプ]に山田君がゲスト出演を果たすことが決定。今年で62回目を迎え、札幌・大倉山ジャンプ競技場で開催される[HBCカップジャンプ競技会]は、高梨沙羅、小林陵侑といった名ジャンパーを数多く輩出してきた大会だ。特に高梨沙羅選手、小林陵侑選手は、HBCカップで記憶に残る大ジャンプを見せ、この大会から世界に羽ばたいた。国内唯一となる1対1の対決「ノックアウト方式」で争う、失敗の許されない緊張感漂うトーナメント戦となっている。番組には、解説に原田雅彦、ゲストとして西方仁也が出演。山田君は、本作のモチーフになった“レジェンド”たちと、スキージャンプ競技を観戦することになった。


▽山田裕貴コメント
小学校の頃に見た長野オリンピック、スキージャンプの映像が今でも頭の中に浮かびます。初めてのスキーに挑戦ですが、とにかく練習します(笑)。このお話は中継にも載っていない裏側のお話。“目に見えていない部分も見ようとする”これを大事にしているのですが、表舞台に立つ人の裏側にはたくさんの人が関わり、悩み、支えてくれています。チーム一丸!!生きてるすべての人が主人公であることを伝えたい。

▽飯塚健監督コメント
聴覚に障害のあるジャンパー。もう難役であることがお分かり頂けると思います。だとしたら、と考えた時、浮かんだのがやや熱めの男、山田裕貴くんの顔でした。先日も「スキー練習、頼むね」というようなやり取りをしたのですが、「御意」と返信が来たので、全幅の信頼を寄せています。二度目のセッションが楽しみです。


映画『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』は2020年6/19(金)より全国東宝系にて公開。