俳優の柳楽優弥と田中泯がダブル主演を務め、葛飾北斎の人生を描く映画『HOKUSAI』より、北斎ブルーが際立つ「冨嶽三十六景」の大波を使ったティザービジュアルが解禁された。また、追加キャストとして女優の瀧本美織、俳優の津田寛治、青木崇高らの出演が発表された。

物語の舞台は、町人文化が華やぐ江戸の町。日の目を見ない貧乏絵師・勝川春朗(後の北斎)は傍若無人な振る舞いが災いして師匠から破門され、食べることもままならない日々を送っていた。ある日、北斎は喜多川歌麿や東洲斎写楽を世に出した稀代の版元・蔦屋重三郎と出会う。秘めた才能を見抜いた重三郎の後押しで、北斎は才能を開花させ、誰にも真似できない革新的な絵を次々と打ち出し、一躍人気絵師へと変ぼう。しかし、奇想天外な世界観で江戸を席巻した北斎の活躍は、幕府の思わぬ反感を招いてしまう。

19世紀のヨーロッパでジャポニズムブームを巻き起こし、マネ、モネ、ゴッホ、ゴーギャン、ドビュッシーら歴史に名を残す芸術家たちに影響を与え、西洋近代絵画の源流となった北斎。本作は、米LIFE誌が選ぶ「この1000年で偉大な業績を残した100人」で唯一の日本人として選出されるなど、世界で最も有名な日本人のひとりである北斎の知られざる生涯にはじめて焦点を合わせた作品。青年期の北斎を目覚めさせた版元・蔦屋重三郎と、老年期の北斎のパートナーとなる人気戯作者・柳亭種彦とのエピソードを軸に、“人間・北斎”と、彼が描いた“3つの波の秘密”が生まれるまでの物語を描く。柳楽君が青年期の北斎を、田中サンが老年期の北斎をそれぞれ演じる。監督は[探偵はBARにいる]シリーズの橋本一がメガホンをとり、生誕260周年を迎える2020年、今もなお謎に包まれている北斎の生涯に迫る。

新キャストとして、創作活動に没頭する日々を過ごす北斎を支える妻・コトを瀧本美織、風紀の乱れを正すべく表現者たちを厳しく取り締まった幕府の役人・永井五右衛門を津田寛治、北斎が晩年を過ごした小布施での生活を手助けした弟子・高井鴻山を青木崇高が、それぞれ演じることが発表された。さらに、瑣吉/滝沢馬琴役に辻本祐樹、東洲斎写楽役に浦上晟周、麻雪役に芋生悠、お栄役に河原れんが決まった。ほか、役どころは明らかになっていないが、映画[万引き家族]の城桧吏の出演も決定している。

ティザービジュアルは、北斎の代表作として知られ、海外では“THE GREAT WAVE”の呼称で愛される「冨嶽三十六景」の一図、「神奈川沖浪裏」を大胆に使用。北斎が愛用した独特の青色“北斎ブルー”を全開に強調したインパクト抜群の仕上がりになっている。さらに「自由を、掴め。」「誰もが知る“あの波”の、誕生の瞬間。」とコピーからは、苦悩と葛藤に満ちた青年期を経て、老年期も情熱を失うことなく筆を握り闘い続けた力強い生き様、そして世界中のアーティストの創作を刺激し続ける“あの波”が生まれた奇跡の輝きが伝わってくる。

キャラクタービジュアルには瀧本サン、津田サン、青木君らの新キャストとともに、それぞれ青年期と老年期の北斎に扮した柳楽君&田中サン、蔦屋重三郎役の阿部寛、柳亭種彦役の永山瑛太、喜多川歌麿役の玉木宏の眼差しが切り取られている。

なお本作と審査制写真投稿サイト[東京カメラ部]のコラボ企画[冨嶽三十六景フォトコンテスト]が3/31まで開催中。詳細は企画公式サイトで確認を。

葛飾北斎生誕260周年を迎える2020年は<HOKUSAI2020プロジェクト>が展開され、本作も海外の映画祭への参加や海外配給などが予定されるなど、多彩なイベントが目白押し。世界中のアーティストに影響を与えた葛飾北斎の誕生秘話を、ぜひその目に焼きつけ、 “HOKUSAIイヤー”を堪能してほしい!


『HOKUSAI』は、2020年5月に全国で公開。