住宅街の真ん中にトラックの配送基地があり、一日中その騒音に悩まされています。なんとかできないものでしょうか。
騒音で眠れない!
弁護士: 住宅地に古くから住んでおられるのですね?
相談人: 実態としてはそうなのですが、実は市街化調整区域だということを最近になって知りました。
弁護士: そうですか。それで、騒音は、そんなにひどいのですか?
相談人: それはすごいものです。このところ政府が景気は回復したと言っていることによるのか、ほかの原因があるのか、よくわかりませんが、ともかく、従前の5倍ほどのトラックが基地の内外を走りまわっているのは間違いありません。
弁護士: その時間帯は?
相談人: それは一日中なんです。私は昼間はともかくとして、せめて夜間ぐらい安眠できるようにしてほしいのです。
弁護士: 本当にそうですよね。眠れない夜ほど辛いものはありませんからね。
相談人: そうなんです。ですから、せめて夜は大騒音を立てないようにしてほしいわけです。
弁護士: よく分かります、その気持ちは。それで、騒音測定をしたことはありますか?
相談人: はい。60から70デシベルの騒音という結果でした。午前4時前後のピーク値の平均は70デシベルをこえています。
弁護士: それはひどいですね。条例で、夜間は50デシベルをこえてはいけないとするところが多いと思います。
相談人: そうでしょう。とんでもない騒音です。
弁護士: 配送基地の方では騒音防止対策はとっていないのですか?
相談人: まったく何もしていません。
弁護士: それは困りましたね。それでしたら、受忍限度をこえるとして差止めが認められると思います。
相談人: 差止め、ですか?
弁護士: はい。最近の名古屋地裁判決に隣人の敷地内に50デシベルをこえる音量の騒音を、夜10時から朝6時まで流入させてはならないと命じたものがあります。
相談人: それは頼もしいですね。私もやってみたいと思います。