法律相談事例集

弁護士： パチンコ攻略情報というのは、何で知ったのですか。

相談人： パチンコ専門の雑誌に広告が載っていたので電話しました。

弁護士： 電話したのですか。それはまずかったですね。それで、いくら払ったのですか？

相談人： １００％絶対勝てると断言するものですから。そのころ負けがこんでいたこともあり、思い切って３０万円。

弁護士： えっ、そんなに。

相談人： 絶対間違いなく勝てる。１店２時間いたら平均して５万円以上もうかるし、代金は数日で全額回収できるというものですから。つい。

弁護士： それで、どうだったんですか？

相談人： はい。はじめのうちは確かに勝っていたんですけど、そのうち前と同じで負け込むようになって。

弁護士： それで、すぐやめたんでしょうね。

相談人： いえ、文句を言ったら、さらに特別な勝てる方法があると言われて、２０万円を送金したんです。

弁護士： なんと。その結果は。

相談人： 今度は最初から駄目でした。それで私も目が覚めたのです。

弁護士： 実は、良く似た判例が東京地裁から出ているんですよ。パチンコはもともと複合的な要因による偶然性の高いものであるが、確実だと誤信させたときには、消費者契約法と売買契約法に違反するものとして売買契約の取り消しを求めると言うものです。

相談人： ああ、良かったです。私もばかだったんですけど、私みたいなばかを食い物にする悪いやつらをそのままにしておけません。

弁護士： ところで、あなたはパチプロではありませんよね。

相談人： はい。恥ずかしながら定職があります。

弁護士： 消費者契約法というのは、あくまでも消費者を守るための法律ですから、パチプロは消費者にあたるのか、という議論もあるのですよ。

相談人： 私も気をつけます。