近所の男が酔っ払って夜遅く店の中に入ってきて暴れました。身を守ろうとしたところ、男がよろけてケガをしてしまったのです。
酔っ払いにケガさせられた!
弁護士: その男が酔っ払っていたのは確かなんですね?
相談人: はい。店の中で男が暴れましたので、すぐ110番してパトカーに来てもらいました。警察官も現認しています。
弁護士: 男がケガしたのも間違いないんですか?
相談人: ええ、かすり傷ですけど、腕のあたりに血がにじんでいました。男はケガさせられたと言って警察官に腕を示していましたが、警察官は取りあいませんでした。
弁護士: その場はそれでおさまった?
相談人: 警察官が救急車を呼んで男を病院に送り出してくれましたし、私は事情を説明し終わりました。
弁護士: それで…?
相談人: 翌日、男の家族から謝罪の電話が入りましたので、謝るなら許してやろうという気持ちになったのです。
弁護士: それが変わったのですね?
相談人: そうなんです。男は一転して、店で買い物しようとしたら、いきなり突き飛ばされてケガさせられたと言い出したのです。
弁護士: それは、ひどい言いがかりですね。
相談人: とんでもないデッチあげです。とりあわなかったら、慰謝料請求の裁判を起こしてきたのです。
弁護士: こういうときには、当時の状況を冷静に思い出し,刻明に記録することが大切です。店内の位置図や写真などもつけて、男の主張がいかに事実に反するかを明らかにします。
相談人: 警察官は証人になってくれるでしょうか?
弁護士: 裁判所から呼び出してもらいます。立場上、あいまいにして逃げようとしたりすることもありますので、尋問の前にはよく準備しておく必要があります。
相談人: あまりの理不尽さに、不安と怒りで、眠れません。
弁護士: 変な男はどこにでもいます。店をやっている以上はたたかうしかありません。証拠収集がカギです。
相談人: わかりました。