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落乱小話(鉢×雷)

独りよがり(鉢屋×雷蔵)



現在、三郎の前には雷蔵が立っていた。
据えた双眸に怒気を宿して、ただただ静かに佇んでいる。

そんな雷蔵も可愛いなぁ、などと頭の中では暢気な事を考えつつ、三郎はそれを表面に出さない。
顔を借りている目前の雷蔵と同じように、神妙な面持ちで対する。


「・・・・・・何でだい?」


しばし静寂が続いた中で、先に沈黙の壁を破ったのは雷蔵だった。
かすかに震える声は、何かの感情を押し殺しているためか。

雷蔵の呟くような問いかけに、三郎はまるで思い当たる節がないというように訊き返す。


「何が?」


瞬間、雷蔵の背負う怒りのオーラが一気に増幅する。
先程までは抑え込んでいた怒りの感情を露にし、普段は穏やかな目元を鋭く吊り上げて、


「何で、僕を庇ったんだ!」


怒鳴る声は、悲痛を含んだ叫びにも似ていた。
怒りか悲しみか、はたまたその両方か、顔を歪めて今にも泣きそうな表情で。

その眼に映るのは、身体の所々に包帯を巻いた三郎の姿。
白い包帯に赤い血が滲み出しているのが、とても痛々しく見える。
彼がこんな姿になってしまったのは、今日の忍務が原因だった。

今回の忍務は雷蔵の三郎の二人で行うもので、彼らのコンビネーションの甲斐もあって上手くいっていた。
しかし、もうすぐで忍務が完了するという時、一瞬心に隙が出来た。
雷蔵が油断してしまい、敵の襲撃を避け切れなかったのだ。
それに気付いて、彼を庇うべく敵との間に割り込んだのが三郎で。

何とか敵は倒したものの、三郎も攻撃を受けて怪我を負ってしまった。
幸い命に別状はなかったが、それでも怪我をしたのは事実。

雷蔵は、三郎が自分を庇って怪我を負った事が許せないのである。

だが、雷蔵の問いに対し、三郎は笑って答える。


「・・・・・お前が怪我するより、数百倍いい。」


これだけの傷で、お前を守れるのなら構わないと。
同じだけれど、どこか違う顔で、真っすぐな視線でそう告げてくる。

その迷いのない彼の発言と表情に、ぐっと雷蔵の両拳に力が込められた。
血管が浮かび上がるほど強く、手のひらに爪が喰い込むほど強く、握り締められる手。


「そんなの・・・っ!独り善がりだ!」


渇いた喉から飛び出す声は、必死そのもので。
雷蔵の言葉に、ここで初めて三郎の目が大きく見開かれた。
真っすぐだった瞳に、戸惑いの色が混ぜられる。


「僕は・・・・僕を庇ってまで、君に怪我してほしくなんかないんだ!!」


とたん、ふわりと柔らかく抱き締められた。
突然の事に眼を見張る雷蔵は、一体どうしたのかと彼の名を呼ぶ。


「・・・・三、郎・・・・?」


抱き締める腕の力が、強くなる。
そして聞こえてきたのは、どこか弱々しい声音の一言だった。


「・・・・・・・・・ごめん。」


それは、今にも掻き消えそうだったけれど、抱き締められている雷蔵にははっきりと聞こえて。
薄く苦笑すると、同じように三郎を抱き締め返した。




(僕だって、同じくらい君が大切なんだ。)






鉢雷で、初めてちょい長めの小話でした。
最近めっきり三郎が大好きで!何故だろう。きっと某動画様のせいだ。
ホントに何やっててもカッコイイんですよ彼は!!
なのにキャラ掴めないってどういう事!誰か私に文才を下さい。(切実に



お題提供元様:空は青かった

今更ながら、六年オンリーの話。

今更ですが(何たってもう一週間経つし!)六年オンリーに、行ってきました日曜日!!
えー・・・全体的な感想を一言。

・・・・・・・え?忍卵って今こんな人気なの??

つーか疲れた!!!一日を通してすっげぇ疲れた!!!(もう一言ではない
もうびっくりですよ!10時から入場券配布するっていうから10時ピッタリに着くように行ったのに、すでに行列が出来てるってどーゆーコト!!?
10時以前に来た人にはペナルティかすんじゃねぇの!?みたいな。

いやぁホント、まさかまさかの大行列でしたよ・・・・。
近隣の住民の方々が、「え?今日コレ何あるの?」みたいな視線で通り過ぎていくし・・・・。
10時に到着したのに、昼飯も食わずにあのビル風が激しく寒い中を3時間立って待ってたんですよ!?
人生まだ20年ちょいだけど、今までで二番目に・・・福島に免許合宿に行った時の次に寒かった。
絶対コレで風邪ひいた人多いって・・・!や、私はまだひいてないけども。

入場券も全部なくなったらしくて、券を急遽手書きで作り始めたので余計に時間かかってたみたいで。
お蔭で、入れたの2時ですよ!10時に並んだのに、入れたの14時!!
4時間の内、3時間以上は並んでいた件・・・・!足ガクガクでした。これがホントのガクブルです。

諦めて途中で帰られた方もいました。
そりゃぁね・・・14時45分からしか入れないかもしれなくて、もしかしたら入る事すら出来ないかもしれない、とか言われちゃあね・・・・。
でも!でも!!そこで諦めずに粘った甲斐がありましたよぅ!!
だって入れたもの!ここまで来たら、雰囲気くらいは味わわなくちゃ!!

諦めなかった結果、何とか色々事前に狙っていた本はいくつか買えました。
・・・・・・まあ、一番欲しかったサークルさんの本は完売だったけどね・・・・。涙涙涙
アンソロも一つ、欲しかったの買えなかったけどね・・・・。グスングスン。
でも、入れただけマシかも!と考えなきゃ!!私より遅く入らなきゃいけない人達もいたんだし。

その、大慌てでサークルさん回ってる最中小耳に挟んだんですが、どうやら導入者数1300とか・・・!?だったそうじゃないですか!(耳悪いので大いに聞き間違いの可能性大
消防の関係で、一入場に100人ずつしか室内に入れなかっったそうなのに、その人数をどうやって捌いたのかしら・・・・。気になる。
けど、本当にそれくらいの人数いてもおかしくないほどの盛況ぶりでした。
どうしたの忍卵!どうしたのエネイチケー!とか思ったもの。

16期再放送で、今忍卵絶頂期ですもんねー。予想以上の人気っぷりでしたけども。
これからまたオンリーとか増えるんだろうな〜。つか、毎月やってますよね。
うああああ、お金も時間も追いつかないよ!行きたいけど行けない!!(主に金銭面の問題で
せめて地元でやってくれればいいのにな・・・・。ムリだろうけど。

今回の読みの甘さは、今後のイベント参加に活かしたいと思います!!
じゃないと、またきっと痛い目(というか寒い目)見るハメになるぅぅぅぅ!!ヒィ!

最終的には、結構買い物も出来たんで満足しました。^^
お蔭様で、財布の中身は殆んどすっからかんになってしまったさ・・・。(遠い目
でも、欲しいんだからしょうがないよね!悔いはない!!

皆様も、イベントに向かう際には読みの誤りにはご注意を・・・・!

落乱小話(食←伊)

見つけてごらん(食満←伊作)



「留三郎って、案外鈍いよね。」
「・・・・・・は?」


唐突な同室者の発言に、留三郎は思い切り眉根を寄せて素っ頓狂な声を発した。
何を突然、と言わんばかりの訝しげな表情で、まじまじと相手を凝視する。

すると、彼に冒頭の一言を告げた相手・・・伊作は、細く溜め息をついて改めてこう言ってきた。


「戦闘や用具の事にかけては敏感なのに、何でこう・・・自分の事には鈍感かなぁ。」


腕を組んで困ったように呟く伊作に、益々留三郎の顔は渋くなるばかり。
こうも連続で鈍い鈍いと言われれば、誰だって嫌なものだが。
どうやら、それは留三郎も例外ではないらしい。
わずかに苛立った面持ちで、伊作の真意を知るべく訊き返す。


「・・・・おい、伊作。そりゃ一体どういう意味だ?」


問いかける間に、一体自分のどこがそんなに鈍感なのだろうかと考える。
しかし、そう簡単に答えが出てくるはずもない。
それどころか、考えれば考えるほど謎が深まるばかりで。

仕方なく伊作からの返答を待っていると、彼は組んでいた腕を下ろして苦笑した。
その苦笑いが、触れたら一瞬で崩れてしまいそうなほど儚くて、思わず留三郎は面喰らってしまう。


「っ?伊、作・・・・?」


不安気に名を呼ぶと、伊作はこれだけ答えてくれた。


「・・・・答えは、自分で見つけてごらん。」




(その笑顔は、美しくも儚い桜花と良く似て。)






どーしても、私が書く伊作は片思いになってしまうようです。
いつかラブラブも書きたいのになぁ・・・。如何せん文章力がなぁ・・・。



お題提供元様:空は青かった

絵チャやってるんだぜ!!

ってな訳で!
忍卵絵チャ開催当日でございますぅぅぅぅ!!今回はちゃんと出来るよ!

お暇な方、少しでもお時間がある方、是非是非おいでませ!
忍卵を少し知っているだけでも、興味があるならいらっしゃい♪
何せ、管理人自体まだハマって2ヶ月ちょっとですもの^q^
前の記事にも表記しましたが、絵チャ・・・というよりは、文字チャになる可能性も大ですのでアシカラズ・・・!
素敵な絵師様がいっぱい来て下さったら、話は別ですけれど!!^^

時間は、22:30〜終了は未定です。(きっとお話してると時間なんてすぐ過ぎてしまうので!
初めての方大歓迎!私もこのジャンルで絵チャは初めてなので、ドッキドキです!!

入られる前にまず、ちょっとしたお約束を・・・!
1.普段使われているHNでお入り下さい。
2.グロやエロ等、あまりにR18過ぎる発言はお控え下さい。(苦手な方もいらっしゃると思うので)

では、以下の文字リンクより、開催中の忍卵絵チャ室に入室出来ます〜。^^
絵チャなので、PCからでないと入室出来ませんが、そちらはご了承下さいませ!すいません〜っ!!

絵チャ、無事終了致しました〜^^

落乱小話(食×文←仙←綾)

あなたが望まなくても(食×文←仙←綾)



「・・・・・立花先輩。」


呼んでも、返事は戻ってこない。
目前に座る二年先輩の作法委員長は、外のある一点をただ見つめていた。

委員会の仕事があるからと集合をかけたのは彼なのに、綾部が来てからも仙蔵はどこか上の空だった。
普段は冷静でどんな事にも敏感な彼が、今こうなっている理由を、綾部は知っている。

仙蔵が先程から見つめている先には、二人の忍たまの姿。
忍装束の色が仙蔵と同じ色なので、六年生だという事が把握出来る。
二人は互いに物凄い剣幕で睨み合い、何やら口論をしている。
少々位置が遠い為に何と言っているのかは聞き取れないが、雰囲気からして喧嘩中なのは明白であった。

その彼らの内の一人―――――恐らく同じ組の方だろう―――――から、仙蔵は目を離さない。
無表情で、けれどわずかに切なげな視線で、二人の喧嘩の様子を眺めていた。
その、今にも泣いてしまいそうな眼差しが、あまりに見ていられなくて。


「・・・・・・・立花、先輩。」


先程より少々大きめの声で、もう一度名を呼ぶ。
すると、今度はピクリと彼の肩が軽く揺れた。
顔の向きは変えずに、ゆったりと目線だけが綾部の方へ向けられる。


「・・・・・・・何だ。」


ひやりとした、冷たい声。
思わず、綾部の身体が強張る。


「もう仕事は終わったろう。帰って良いぞ。」


それだけ言うと、再び目を喧嘩中の二人へ戻す。

有無を言わさぬ言葉に、一瞬息を呑んだ。
何も口に入れていないのに、喉で何かがつっかえているような気がして、綾部は声を出すのを躊躇う。
けれど、ぐ、と顎を引いて大きく深呼吸すると、真っすぐに先輩の姿を見据えてはっきりと意思を示す。


「・・・・・嫌、です。」


思いがけぬ後輩の一言に、仙蔵の端正な眉がきつく寄せられた。
何を言っているのだ?と言わんばかりの怪訝な表情で、綾部の方へ改めて向き直る。

仙蔵の注目を浴びた綾部は、背筋を伸ばして正座したままで、こう続けた。


「もう少し、先輩のお傍にいます。」
「・・・・・帰れと言っただろう。」


鋭い視線に、射抜かれる。
恐ろしいが美しいその双眸に負けじと視線を絡ませ、やっとの事で声を絞り出した。


「私が、あなたの傍にいたいんです。」


あなたの心が、砕け散ってしまわぬように。




(見守って、いたいのです。)






作法委員は結構書きやすい・・・んだと思います、多分。(えええええ
食文前提の、文次に想いを寄せる仙蔵、その彼に想いを寄せる綾部でした。
ややこしいのは自分でもわかっている!
でも、こういう複雑に線が絡み合ってる感じが恋愛だと思うのです。(超個人的意見



お題提供元様:空は青かった
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