低俗ならば芸術足り得ないと言うつもりか!片腹痛いわ!
とまあ、わけのわからぬ前置きが毎回楽しいです。


最近買った漫画がものすごく面白かったので、感想文を書きます。買って絶対損はしないと思う作品ばかりなので、見かけたら買って下さい。



・『金銀砂子』赤夏様


自身を削り使い尽くす「あそび=人斬り」に興ずる女郎と、追われながら毬を集める男の話。和・退廃・女郎・狂気・共依存・敬語の辺りのキーワードに興味がある方に特にオススメです。
イラストが美麗で繊細であるので、それだけでも買う価値はあります。断言します。表情の細やかな変化や見せ場がぐっと伝わってきました。

台詞や言い回しが、私の中でぴたりと合うのです。毎回。好きな台詞を挙げよと言われれば冗談抜きに全ての台詞を挙げるでしょう。人斬りで舞うところや芭蕉(毬売りの男)の吹っ切れたラスト付近など、勢いのある場面で放たれる言葉がひどく印象的。もう、なと言いますかもう、とにかく言葉が素敵なのです!

ぎょっとしたのはラスト近く、芭蕉の過去。赤子のシーンにゾワゾワとしました。終いには芭蕉と共に泣きだす始末。ちょっと感情移入しすぎだろうと冷静に突っ込む自分を感じつつも、耐えきれないほどに伝わってくる何かがありました。

読後感としてはもう分厚い小説1冊読んだような気分です。濃かった。深かった。好きだ。大好きだ。
こんなにも深く染み入る話はめったに会えない。閉鎖的で固執していて、気狂いな感じがたまらなかった。

あとがきにてナンバガの「鉄風鋭くなって」がBGMとして書かれていまして、この曲もまた大好きなので、どことなくシンクロを感じて嬉しく思いました。



・『金色騎士』尚月地様 


もともとこの作者様は『艶漢』の方で知っていたのですが、短編集とのことで書店で発見し購入。この方の本は漫画というよりイラスト集を見ている気分になります。コマ割りやちょっとした小物などなど、センス抜群です。何度読んでも飽きない。

甘酸っぱい恋愛ものや胸苦しいシリアスもの、読んでいて笑顔になれる表題作、1冊に色んな話がぎゅっと詰まっていてとても面白かったです。一番最後に収録されていた投稿作が最高に好き。照れた顔に惚れたのです。その他出てくる男性キャラは皆身体のラインが綺麗すぎて読むたび緊張します。

で、ここからは艶漢を知っている方しか通じない話で申し訳ないのですが……。

あとがきに安里と似たビジュアルで別タイプのキャラが四郎という話が書かれていまして。純であるところは二人とも変わらなさそうだなあと思いました。安里は純粋に悪なのだけど、どろどろしたものが感じられないのでカリスマがあり惹かれるところがある。四郎は純粋に善で言わずもがな。善悪で言うと何かしらありそうなので、徳と言い換えた方がいいかしら。まあそんな感じのことを思いました。はい。余談です。



書いていたらとても長くなってしまった。書店で見かけた際は買って下さい。絶対損はしません。オススメです。以上!