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フリーゲーム「円環の柩―閉ざされた館と想いのゆくえ―」感想

「隣人の悪意こそ盲目になりやすい」
懐に入れたら終わりな前置き。



えー、今回は*polish*(polish.sakura.ne.jp)さんところのフリーゲーム「円環の柩―閉ざされた館と想いのゆくえ―」(polish.sakura.ne.jp)の感想をつらつら書きますね。例のごとく一部レビューっぽいかも。
フリー版は15禁、シェア版で18禁verが公開されています。乙女+ミステリーなADVです。
ファンタジーと嵐の山荘が混ざった感じ、かなー。冒険者ギルドとかのワードにピンとくるならオススメです。



見どころとしては、



・豊富なエンド数
エンドの数は20以上。中には鬱展開もあります。いかがですか同志の皆さん!私が好きなのはEND17とEND20です。あの悲惨さがもう、ね。心からの悪者がいない、だからこそ――という私が大好きなタイプの鬱展開が多くてたまりません!
勿論恋愛エンドやハッピーエンドもありますのでそっちが好きな方もご安心を。


・美麗なスチル、立ち絵
グラフィックはとても綺麗、少女漫画ちっくな画風なので馴染める人も多いのではないでしょうか。立ち絵も、ポーズが二種類あって表情がくるくる変わってくれます。ヒロインの見た目が一番好みですねぇ。


・腕試しできるミステリー要素
ミステリーは推理せず最後まで読んでからなるほどーと思う私ですが、この作品の推理レベルはちょうどよくて、良い感じに頭をひねりつつプレイできました!「 やったー当たってたー!」という喜びもひとしおです。
別段攻略がなくてもわかるレベル……でもうっかり思い込むと難しいかも? まあ最悪、選択肢総当たりでいけますしね!
色々なルートを経るごとに攻略キャラによって明かされる真相や伏線の一部がまとまっていくのも楽しかったです。





惜しいなあと思うのは、



・スキップの確認
スキップ時には丁寧に確認ウィンドウが出ます。とはいえ、スキップはきちんと未読で止まってくれるので、この要素は逆に手間が増えるだけだなーと。


・キャラを入れ替えただけのエンド
台詞や展開は一緒、キャラと口調を入れ替えただけという展開が目につきました。いや、これはキャラ別エンドでよくあることだし別に良いんですが、その特定キャラの一言のために1シーン分既読スキップが使えないというのがどうにも不便で……。
ハッピーにおけるセシルとアーヴィンの会話とかで特に思いました。こうなるとどうしても作業感があっちゃうんですよね……。
この辺り、シェア版だと性能が変わってるんでしょうかね? 乙女ゲーのえろはあまり得意じゃないため、フリー版だけしかプレイしてないので確認ができなかったり。
でも初見の方は誤解なきよう、こう感じたのはごく一部のエンドだけで、トゥルーもバッドもそのキャラだからこその展開が多いです。





とまあ、こんな感じで。
しっかりした物語も味わえる乙女ゲーをやってみたい方にオススメする一作でした!

フリーゲーム「だれがハンプティをころしたの?〜リジー、再び探偵になる〜」感想

「ベッドの下には真実が」
掃除機で吸っておこうな前置き。



えー、今回はくらげのかえり道(kurage06.web.fc2.com)さんところのフリーゲーム「だれがハンプティをころしたの?〜リジー、再び探偵になる〜」(kurage06.web.fc2.com)の感想をつらつら書きますね。
ホラーメルヘンな世界観の探索&推理ゲー。プレイ時間は10分とありましたが、私はかなり躓きまくったので1時間くらいかかりました。はっはっは。とはいえ、公式サイトにヒントもありますし、便利な索引もあるので、推理もの得意な方は正規プレイ時間でできると思います
“再び”とありますが何かの続編という訳ではない、はず。見事事件を解決へ導いたらきっと思うところができるタイトルです。


さてでは、魅力的な点など。



・童話やメルヘン好きにはたまらない言い回し

マザーグースやアリスなど、色々なメルヘン要素が随所に出てきます。いやあスープにはやられました! 上手い! この手の大好きなので、元ネタがわかる言い回しが出る度にやにやしてしまいました。えへへ。



・インパクトの強いキャラクター

朗報です、単眼さんが居ます。やったあ!
というわけでけっこう人外やダーク路線のキャラデザです。
危ないキャラクターを演出するためか、絵柄もサイケデリック寄りなのでかなりのインパクトがあります。ポップな表現ではありますが、脳みそブシャーな感じだったりするので、苦手な人は控えた方がいいかも…?
でも、抵抗が無ければむしろぜひぜひプレイして欲しい一作です。キャラクターのデザインだけでなく、部屋の内装もこう、独特のポップホラーな雰囲気がたまりませんでした。



・ゆーれいさんとの索引検索

かなり面白いと思ったのが、この索引について。この部分でゲーム性がぐっと上がっていて素晴らしいです。
ちょこっと説明を入れておくと、プレイヤー側で自由に言葉を入力して、分からない単語や謎のヒントをもらうことができるというシステム。意外な単語に反応してくれたりして嬉しいんだなあこれが。DLするとフォルダに反応ワードが一覧で載っているファイルが入っているので、お急ぎの方はそっちで確認してもいいかも。でも、反応ワードを自力で探す喜びも捨てがたいもんです。
ついつい色んな言葉を入れて楽しんじゃいました!



・ゆる〜い?難しい?謎解き

犯人当てのところと証言の矛盾当てが私には手ごわかったですw
答え自体は王道で、気づけばとても単純なのですが……どうだろう、たぶん普通のプレイヤーさんはさくっと解けるんじゃないのかなあ。私はちまちま区切りながら進めていたので、しっかり解きたいと言う人は一気にプレイしちゃう方がいいかもしれません。
なお、これからプレイする方には、リジーの部屋も見逃しなくしっかり探索しておくことをオススメします。ぞくっとしました。





とまあこんな感じで。
ゲーム性もあって楽しかったですし、興味がでたなら是非ともプレイしてみて頂きたい。とても良質な掌編を読ませてもらった気分です。
鬱展開、ホラー、ミステリなどがお好きな方にオススメの一作でした。

フリーゲーム「Clime of Alice」感想

「そもそもこんな世界が狂ってる」
だから私は無実な前置き。



えー今回はNUKOBOU(nukobou.web.fc2.com)さんところのフリーゲーム「Clime of Alice」の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。
何故アリスは監獄に入れられたのか?という謎から始まるこの一作、雰囲気としては女性向けですが恋愛糖度は薄め。監獄内の狂った人達と謎の解決を楽しむゲームです。
コミックメーカー使用、そしてなんとびっくり7年前の一作! なにかと削除非公開されやすいフリーゲーム界で、何年たってもDLできるのはありがたいです。


というわけで、さっそく魅力的な点を。



・狂ったキャラが好きならプレイ!

アリスの名を冠しているだけあって、登場キャラクターはほとんどが狂人です。ヤンデレというよりキチデレです。この見事に話の通じない感じが原作らしくてたまりません。うはひっ!
まともそうに見えてやっぱりまともじゃなかったヤマネがお気に入り。彼はサイドストーリーでどっぷり惹かれてしまいました。



・絵柄(タッチ?)の異なるハイクオリティなグラフィック

立ち絵やスチルとエンドロールで絵柄が違っているんですが、どちらも私の好みでもうテンション上がりました! 背景も自作してらっしゃるようで、牢獄内の荒れている世界観がよく伝わってきます。自分の牢前のほんのりメルヘンな感じがなんか好き。
立ち絵、というかキャラグラフィックは登場人物全員についています。けっこう人数多いので、なおさら嬉しいです。狂人キャラには容赦なく変顔も搭載してあるのがまた面白かったですw
エンドロールの方は、なんというか、病んでる絵本?みたいな雰囲気です。イラストもさることながら、添えられている文章も童話風で、シニカルな言い回しが魅力的でした。バッドの未解決エンドでのエンドロールがすごく好きで、バッドエンドなのに得した気分になりました。回想で見直せるのも有難かったです! クリア後もつい見返してしまいました……w



・いくつかの謎と魅力的なサイドストーリー

本編ではアリスと白ウサギに関する謎をキーワードとして、ミステリ風を味わえます。妙な人達に聞きこみをしたり妙な証拠物を見つけたり。本格的に推理等をするわけではないのであくまでミステリ“風”ではありますが、それでも十分楽しめました。
そして、クリア後のお楽しみサイドストーリー。このうちの3人話がすっごくお気に入りです! 詳しいネタバレ感想は追記に畳んでおきますね。



・自作BGM
起動画面で流れるあの曲が特に耳に残ります。





残念な点としては、





・システム周りが非常に不便

7年前の作品なので、仕方ないことではあるんですが……。
既読スキップがオートくらいの速度、自動送り・バックログ・文章でのエンド回想が無い、ホイール回転での読み進み不可、ときどき強制的に文章がオート・スキップされるなどなど、システム面はけっこう不便です。プレイする時はこの辺りを覚悟したうえで、のんびり進めていくのが良いかなと思います。



・淡々とした文章

状況把握さえできればいい人向け。少なくとも美文名文や感情移入には期待しない方が良いです。単語だけ変えて同じ描写を何度かするところがあって、繰り返しで強調したかったのかもしれないけど、その辺りだけ浮いててくどいなーと感じました。
また、選択肢によっては一度会ったことのあるキャラに初対面のような表現をすることもあって、微妙に違和感があります。
ただ、前述の通り、サイドストーリーやエンドロールの文章はとても好みでした。なので、これからプレイしようと考えてる方がもしいらっしゃったら、試しに一つどれかのエンドに到達するまで頑張ってみて欲しいです。



・やや攻略難易度高め

基本的に特定のキャラをストーキングする流れはまあ他の女性向けゲー同様なんですが、キャラ名ではなく仕草が選択肢になっているので、各キャラの癖を把握するまでは苦労するかも。ただ、これに関しては攻略サイトもあるので、自力攻略に拘らない限りは大丈夫だと思います。




とまあ、こんな感じで。
システム面やメインの文章はわりと厳しめ、ただグラフィックやキャラクターはピカイチのけっこう尖った一作でした。それでも狂ったメルヘン世界やドライな関係が好きな方には強くオススメします。
追記にはネタバレ感想。



続きを読む

フリーゲーム「ChocolatE」感想

「甘いのにちょっと苦くて舌にどろどろ絡む」
チョコですよ、な前置き。


えー、今回は、Myrrh・Cさんところのフリーゲーム「ChocolatE」(chocolategame.jimdo.com)の感想をつらつら書きますね。一部レビューっぽいかも。
ウディタ製の短編探索ホラーゲーム。クリアだけを目指して突っ走るなら10分もかからないくらいですが、色んなイベントが設定されているので、色々寄り道しまくるのをオススメします。これぞ探索ゲーの醍醐味ですね。
びっくり驚かせる要素はないので、苦手な方も安心してプレイできます。尖った部分があるので人を選びそうではありますが、少なくとも私にはグっときました!好き!



では、特徴を上げて語っていきます。



・色彩豊かなマップ

まず特筆すべきはこのグラフィック面でしょう。
マップは全部自作のようで、かなりビビッドな色合いで構成されています。あちこちワープしたり、ぎょっとする内装だったりするのもまさに異空間という感じです。不気味ながらも楽しく探索させて頂きました。
反応ポイントが多いのも魅力ですねぇ。ボイスがついてるのも可愛くて好き。とりあえず目につく物体は全てカチカチ調べる主義な自分としては、色んなものにロットが反応してくれるので嬉しかったです。お気に入りのマップや反応は、ママの部屋……で呼び方は合ってるんだろうか。色々叱られるあの部屋です。
起動画面の、どっろどろなあの画像がこの作品の全てを表しているような気もします。



・エゴイスティックなキャラクター達

善人はいません。が、悪人というには酷な気もします。どうしようもない人達って印象が強いです。言葉は悪いかもですが……でもこういうキャラ達好き!
あの、ヒントをくれる彼にはお世話になりました。鍵探しの時もあの建物でもお世話になりました。はっはっはこのやろう。良い意味で憎らしいキャラでしたw
千夜子とロットで言語の壁がある設定も独特で面白かったです。カタコトの英語可愛い! 日記イベントや千夜子のモノローグみたいに、随所で言語違いが機能してるのも上手でした。
トゥルーエンドへの選択肢があえてあっちなのもすごくこの作品の世界観が出てて素敵です。もう片方は胡散臭いものねぇ。



・ストーリー

根幹のストーリー部分は、けっこう薄味です。キャラ達がビビることもないので、なおさら淡々として見えます。最低限の目的だけ分かればいいかなというくらいで、展開の起伏も少なめ、謎の店の事情など深まったところの言及はありません。が、むしろ物語が濃いと過剰に露悪的だったり説教臭くなったりするかと思うので、この作品についてはむしろこのくらい抑えてあるほうが合うのかも。
ただ、冒頭の牛の死体(?)は平気だったのに捌くのは駄目なの?と疑問に思うところもあり。扉や小屋など、まだプレイヤー視点では見えてない場所についてキャラが先んじて喋るところにもちょっとだけ混乱したかな。その場所に近づいてからイベント開始だと良かったかも、なんて。
しかしそれを補って余りあるのがキャラクター達の台詞部分です! とにかくセンスに溢れています。闇が満ち溢れている……の部分ですっかり落とされました。この言い回しはこの作者さんにしかできないだろうなあという感じがします。なんかすごい好きです。
よくわからないことを言ってる人達についても、よくよく見ると意味が伝わるのがまた不気味でたまらんでした。あそこでの二人の冷めた会話も好きです。



・公式サイトのcomic

ゲーム内のエンド自体はあっさり味でしたが、漫画の後日談のおかげで味が深まって大好きになりました。素直にポピュラーないちゃいちゃになるはずないよねやっぱり毒は入るよね知ってた好き。こういう毒持ってる子達が更生されちゃうのってものすごく違和感があるので、ほどよい具合に収まってて感動しました。彼ららしさも出てますし。どうしようもない人達なりに上手くいってる感、本当好みです……。





謎解きについては必読にヒントがあるので、攻略自体も易しいかと。一番好きなのはやっぱりトゥルーエンドですが、発狂エンド(?)の悲愴さも好きです。

とまあこんな感じで。
お化け的なホラーではなく、人間の内面のドロドロや造形の不気味さに身を震わせるタイプのホラーなので、その手のが好きな方は是非にプレイしてみて下さい!
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