ネブラスカ州は、アメリカの中でも「なにもない」ことが特徴らしく、なにもないことの言い回しとしてジョークでも使われるとのこと。

さて、この映画は全編白黒であるが、どうしてだろう。
舞台も現代なので白黒が生むノスタルジーへの効果も薄いだろうし、情景もひとつの見所であるロードムービーにとって、色彩という点で白黒はどうなんだろうか。という疑問もある。
監督のアレクサンダー・ペインによると「象徴的、典型的な外観」を生みだすために白黒で撮影に望んだらしい。※Wiki「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」より
なるほど、ネブラスカと老齢ウディとの関係性が明らかになるにつれて、その意味合いは近似してくる。

殺風景なネブラスカの風景をバックに、ストーリーは淡白に進んでいく。そこには「なにもない」のだろうか?
ウディは、旅の中で旧友・昔の職場・生家と過去にあったものを見ていく。ウディにも「なにもない」のだろうか?
それへの解答は「象徴的、典型的な外観」が語ってくれる。

映画『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』公式サイト

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