ポール・グリーングラス監督といえば、9.11の旅客機ハイジャックを描いた「ユナイテッド93」が強く印象に残っている。
その、機内の張り詰めた緊張感に釘付けにされた。

キャプテン・フィリップスもまた、ハイジャックを扱っており、事実にも基づいている作品だ。

しかし、ただ事件の表面のみを映すのではなく、映画を通して強いメッセージ性が浮き彫りになる。
それは監督が元ジャーナリストであったことも関係しているだろう。

主人公フィリップスのみではなく、タンカーを襲う海賊にも焦点があてられる。
彼らのバックグラウンドや、内面の描写がフィリップスと共に映される。

フィリップスのヒーロー像だけでなく、この事件がなぜ起こったのか。
映画化してまで伝えたいことは何か。
社会性をもった映画作品だ。

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