注意!
これはこばと。の小説でございます。
藤本さんとこばとちゃんの話です
「終わらない恋を君と」の続編ですので、そちらを先に読むことをオススメします
まだまだ原作やアニメをよく分からないまま書いておりますので、ここはおかしいだろと思ったら拍手でこっそり指摘してください。
では大丈夫な方は追記(続きを読む)からどうぞ
桜はもう散り際。河原沿いのこの道はピンクに染まっていた。
最近は昔の夢を見る。
病気で走ってはいけないと教室から友達を見ていたときのことだ。羨ましい。一緒に走りたい。幼い頃はそう思っていたから、両親に駄々をこねた。ごめんね、と謝る母親にやりきれない思いが心の底にたまる。そんな母親もいなくなって、一人になった時には、もうどうでも良かった。今死ねたら楽なんだろうと思った。それからずっと、俺は人生に興味がない。
「…どうでもいいんだ」
吐き捨てるようにつぶやく。
希望なんて持ったって仕方ないだろ。
段々イライラしてきたので、もと来た道を戻る。憎らしいほど綺麗な桜。もう一度咲く頃に俺は生きているだろうか。
目の前に捨てられた缶を見つけた。普段だったら拾ってゴミ箱に捨てるが、機嫌が悪かったせいで、おもいっきり前方へ蹴った。
カーン
良い音がしたと見ていると、人が歩いていた。そして缶はその人に向かって綺麗な弧を描いた。
しまった、と声を出す前にその人にクリーンヒットした。
何もなかったことにしようかと考えたが、取りあえず声をかけることにした。
「あの…」
そこまで言いかけて、気付いた。あの連絡先を無理矢理聞いてきた少女ではないかと。痛かったのか、涙目で見つめられた。
「うぅ…空き缶さんが飛んできました…っ」
「…悪かった」
軽く頭を撫でて、立ち上がらせた。空き缶は俺が蹴ったと言ったら、大丈夫ですと言われた。怒らない彼女を不思議に思いながら、家に帰ろうと別れを告げる。
「じゃあな。気をつけて帰れよ」
「え!?」
「……は?」
帰るんですか、と聞かれた。もちろん、はいそうです。と言いたいが、立場が立場だけに無言になる。ぐいっと袖を引っ張られた。
「今日こそ!お礼させて下さい!!」
いやいや。今のでおあいこだろ。
そう言いたいところだが、今の真剣な彼女には何を言っても聞かなそうだ。
ため息をついて、少しなら…と承諾した。
「私、歌うの大好きなんです!特に満開の桜の中とか…」
散り際の桜を見つめる彼女の瞳は、懐かしさに染まっている。ふーん…とあまり気に止めなかった。
「じゃあ、お礼は歌でいい」
「分かりました!」
えへへと照れたように笑った彼女が静かに目を閉じる。優しい風が吹いた時、歌い出した。
思わず目を開いて、口を開けたまま聞き入った。こんなに神秘的な光景に今まであったことがあっただろうか。
心臓の発作とは違う高鳴りを感じる。それを分かってしまって冷や汗がでた。
「…上手いな」
「ありがとうございます!」
絆創膏を一枚渡す。
「転ばないように気をつけろよ」
じゃあ、仕事だから。と振り返る。後ろから高い声でお礼を言われた。
もう、きっと彼女には会わない。
あれはきっと、神様が情けで会わせてくれた天使だ。
ちくり、と痛む心臓は段々俺を蝕んでいく。
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うぇーい!続編です!
いやー切ないのが好きでさくさく書けます。
あ、今までは冬休み課題で大変だったので消えてました←
これからは、またちょくちょくこれる、かな?
御返事遅れます、すいません!
今まで課題やってこれから寝ます。
え?もちろん!一時間睡眠で学校だぜ!←
ここまで読んで下さってありがとうございました。