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ベランダの手摺りで小鳥が囀っている こんな情勢の中でも、彼らの歌には自粛や制約がかからないからね 鳥は自由だ 鳥ってね‥ 空を飛んでいるんだゼ? 人は、生まれてずっと其の空を舞う鳥たちの姿を目にする内に、それを当たり前のように思い過ぎているところがある 「飛びたい」という気の遠くなるような意志の連続の先にあの翼の進化があるのだとしたら‥ それは凄まじく素晴らしいことだ だから私は、彼等の飛翔する姿を見慣れてしまわないようにずっと心がけて生きてきた 頭のおかしな人だと思われてしまうかもしれないが、私は彼等の種族をリスペクトしている 飛びたい‥ という気持ちの先に、人は飛行機という道具を作り 今や同時に沢山の人が同じ機体に乗って高速移動する奇跡を得た しかし‥ 鳥の種族は、自身の身体を変化させたのだ 鳥は求愛の時だけ囀るのではない 息をするように,水を飲むように 歌いたい時に歌うのだ 歌うことに理由は要らない 今日も小鳥が歌っている |