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2月22日 2013年 『十三夜』 2014年 『二十三夜』 2015年 『四日月』 2016年 『十五夜』 2017年 『二十六夜』 2018年 『七日月』 2019年 『居待月』 2020年 『二十九夜』 こうして並べてみると、同じ日に同じ月の姿は中々巡って来ないものだ ただ‥ 光の当たらぬ処を観る力が備われば、月は即ち 常に丸く見える 自転している月という星‥ なのに見上げる月の模様がいつも同じ兎である不思議を見ている筈の多くの人々は、それを不思議に感じることもなく、月が常に同じ面を地球に向けながら回っているという天文学上の愉快な事実を知らないまま人生を終えて行く 見ているようで見ていないのだ 誰もが気づいて見上げる 円かな光の満月の話をするだけでは凡庸すぎてまことにつまらない 人が地表から一生観ることの叶わない,あの月の裏について 私は其の想いを共有できる人と話したいのだ 地表の私たちから観て 月が光を失って見える新月の時 月の裏側は円かな光に満ちている 鳥が自由に空を飛ぶ翼を手に入れたように、私たち人は其の自在な翼を使って 見えない筈のものが見える場所まで一瞬で行くことができるのである |