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グラツィアのコンサートが近づいている 気がつけば来週にリハーサル 再来週はもう本番だ そろそろ私も自分のコンディションを整えて行く時期に入っただろう 今回舞台に乗せる曲たちを仕上げる為に必要な事は既に団員の方達に伝え尽くしていて、今は練習場でその言葉が繰り返されているだけなのだ 団員お一人お一人の脳が やるべき事をどれだけ捉えながら音を奏でられるかにかかっている 人間の身体への指令は やはりその脳がきちんと機能していなければならず 更に、音楽にとって重要な其の音色は、奏でるその人の感性の働きによって生まれるものだから、私はそれを導きはするものの、本番の舞台上で何が出てくるかは 団員の方達の感性を信じるしかない 知識ならば 努力を積み重ねれば其の速さに差こそあれ、増さない知識など無い しかし感性というのは‥ これは中々難しい その人が宿り生まれてきた環境の影響を必ず受け、多感な時期をどう過ごしたか,どんな人たちと出会い どんな生き方をしてきたか,何に拘り,何を想いながら枯れてきたか‥ それら全てが其の人の感性を形成している プログラムした楽曲を奏でる上で必要な情感の揺らぎを 団員お一人お一人の感性に訴えかけ 刺激することは出来ても、その感性に根を下ろさせる事は私には出来ない 根を下ろすことが出来るのは 其の人自身だけなのだ 本番当日 舞台から繰り広げられる音また音が 客席に座って下さる縁に恵まれた方達の感性を 素敵に揺らがせるものであったら良いなと‥ 今思う |