主演  ヴァネッサ・ヘスラー  2011年作品。(若干のネタバレあり)  
時間が空いて前編後編と一気に 観た映画。ただのおとぎ話の実写版かと思ったら、シンデレラのエレメントがふんだんに盛り込まれ、複雑な人間関係や確執、欲絡みのドロドロなどありながらの話の展開で、 長いと思ったけれどテンポがよく最後まで飽きずに観られた。
世界にテレビが初めて映る時代の設定で、趣のあるヨーロッパの街並みが素敵だった。スクーターの二人乗りはローマのどこかで見たような…。迷ってしまう庭園も、浮かびくる魔法使いの少年の額の傷の稲妻の型w。

主役は「シンデレラ」ではなく 「オーロラ」。  演じる ヴァネッサ・ヘスラー がとても美しい。
継母の、意地悪で厭らしい役を演じたナタリア・ヴォルナーが好演してて、見ていてとても憎たらしい。連れ子の姉妹もイメージに合っていて、次女のお馬鹿さお間抜けさは滑稽で笑えた。
脇で一番かっこよかったのは、アメリカの大富豪のクーパー夫人。悲しみを背負っている人間だけれど、魔法を仕掛けるようにお金と人脈と知恵を使ってオーロラを助ける。
オーロラの初恋の人、セバスチャンが政略結婚のようなことをしようとして、ちょっと情けなくも感じたけれど、彼のお母さんが息子のことをよくまるt−わかっていて、事業一辺倒で縛りつけてくる父親からの息苦しさに風穴を開けてる感じ。
演奏会のシーンは両親への深い想い、許しや信頼を教えてくれた音楽を愛おしむ想いを表現すべく、もっと密度濃く描いてほしかった。
演奏会が終わってオーロラとセバスチャンがスクーターで走り去るシーンで、そこにいたモブたち全員が事情を知っていたように大拍手していて草。
オーロラとセバスチャンにはハッピーエンドだけれど、かわいそうなのはティナだ。わがままだけれど何も悪いことはしてないのに。
話がもう少し続くなら、事業で手を組みたかったマルトーネがネックとしていた件は、セバスチャンが父親に体当たりしたことで解消したと思われるし、ライバルも降りたのだから商談は成立。
ティナも何らかの形で慰めを得てハッピーになるようにしてあげて欲しい。
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