秋刀魚んまんま



初サンマいただき!
いい焼け具合でお〜いし〜
いや、焼いてくれたのはスーパーの惣菜部。私は大根おろしただけw
父は魚好きで、内臓の苦いところが旨いと言って、綺麗に骨だけ残す人だった。私は内臓は無理。栄養価は高いようだけれど、苦いの苦手だし十分加熱すれば無害とはいえ、寄生虫は食べたくない。自分で焼くときは内臓を取り除いてからする。

贖(あがな)いしサンマは身こそ痩(や)せためれ 秋の味覚に舌鼓打ちぬ  

思い出したのは、子供のころ、夜ご飯にサンマを食べていた弟の喉に骨が刺さったときのこと。
母はご飯を丸のみしろと言った。弟は素直に、ある程度の量のご飯を噛まずにのみこむ。一度では取れず、ご飯まるのみ水流し込みを何度も繰り返すが、骨は依然として刺さったまま。ご飯をのみ込むにも限界がある。お腹が膨れた弟は、焦って顔を赤くして半泣き状態。苦し気にごくんごくんと、ただ唾だけを飲み込んでいる。だが取れない。見ているこちらもハラハラドキドキ。耳鼻咽喉科が開いている時間ではなかった。家族でなんとかしなければ。
母が弟に口を開けさせ喉を覗くと、幸い骨らしきものが見えるという。毛抜きで抜こうとしたけれど、母の目と大人の大きな手ではうまくいかなかった。なので私が挑戦することに。待ってろ弟、お姉ちゃんが助けてやる!

ノドチンコの向こうの暗がりを懐中電灯で照らす。薄赤い粘膜に突き刺さったターゲットを確認。口中のどこにも触れぬよう、恐る恐る進入開始。突っ込み過ぎれば「オエッ!」は必至。 恐怖に満ち満ちた弟のまなこがプレッシャーを与えてくる。慎重に…慎重に…。 緊張で毛抜きを持つ手が震えてしまう。極細で短く半透明なそれは、灯りを当てればそれとわかるが、毛抜きを進めると手の陰になってよく見えず、的を絞ったあとは勘が頼りだった。数度の空振りのあと、挟んだ手ごたえは感じなかったものの摘出に成功。痕にはわずかに血が滲んだけれど、全員で安堵した。

○年○月○日 1じかんくるしんだサンマのほね。
記念に弟がそう書いたメモと、取れた骨をチャック付きのビニール袋に入れて引き出しにしまった。まだ実家にあるかもしれない。今度帰ったときに見つけたら、弟と思い出話をしながら何か奢らせることにしよう。

ちな、魚骨には要注意と外科医が警告していた。鯛の骨が食道を貫き胸部大動脈に達し、大量に出血を来たして死亡した例もあるのだとか。ついでに言うと、エビのしっぽでも、食道〜胸部大動脈損傷で大量吐血してきた人が、手術準備中に亡くなったこともあったそうだ。…怖ッ!

中秋の名月


こんな時間にビジネス礼状書いてる。
明日も仕事なのに氷結シャルドネ呑みながらw
いいお月さまです(´ー`*)。・:*:・

真夜中のクリアに見ゆる名月が独り励める吾慰めたり
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