梅雨に入って降りが続くと、前の二軒の家の間から見える桜が恨めし気にしなだれる。
雨にも映える緑だけれど、やっぱり大樹の緑のバックは青空のほうがいい。
桜の葉、今日は爽やかな風にさわさわ揺れてる。


鮮やかに繁る桜の 夏空をこいて泣くめる 青時雨(あおしぐれ)かな


こいて : 「恋いて」と「乞いて」を掛けたつもり
める : 助動詞「めり」(〜のように見える)の連体形
青時雨 : 夏の木々の葉に溜まった雨が、ぽたぽたと落ちてくること