紅茶一杯。



猫師匠と影山兄弟
2017年5月23日 11:26


話題:二次創作文

※モブサイコ100
※猫が憑いた師匠に猫マッサージするだけの話



「除霊でちょっとミスって猫が憑いた。」
バイトに来た茂夫と所用から付いてきた律は、相談所に入るなり猫耳が生えた恥ずかしい大人を目の当たりにした。二人とも目が辛辣だ。
「……気持ちは解るが、事故なんだからもうちょっとお手柔らかに頼む。」
二人からのあまりの視線に耐えきれず、泣きを入れる霊幻。とりあえず霊幻の居るデスクまで歩み寄る二人。
「生半可な仕事してますね。」
「相変わらず突き刺してくるね〜弟君。」
トゲ増してね?と苦笑する霊幻に、なんならトドメに空気入れましょうか?とコブシを作った手首をひねる律。今イメージ内で刃物刺したなこいつ…と笑顔で青ざめる霊幻。
茂夫はずっとフリーズ状態だった。
「おいモブどうした。」
それに気付いた霊幻が声をかける。ハッと我に返った茂夫はしどろもどろに
「あの、師匠その………耳、触っていいですか。」
とお願いしてきた。
「ああ…お前猫派だっけ……しょうがねーな……強く掴むなよ。」
と、しぶしぶながら頭を向けてくる。相変わらず茂夫には甘い。茂夫は大興奮で霊幻の猫耳を両手でモフモフする。
「すごい…………………………すごい、師匠凄い!フワフワですよ!!」
鼻息荒く猫耳を熱心に揉む茂夫。そーかそーか、良かったなぁモブ。と腰と首にキそうな体勢にプルプル震えが来てる霊幻。
「律!律も触ってみなよ!」
と律を見て誘う茂夫。律は茂夫のテンションに若干引いている。
「え、いや、僕は……いいよ……」
二人は今この絵面を理解しているんだろうか、と冷静な律は付いていけず冷や汗をかいている。
猫耳のついた成人男性の耳を揉みしだく中学生男子。の光景に引いてしまう律。
「こんな機会は二度とないぞ。」
いいのか?と何故か上目遣いのドヤ顔で言われ、イラッとくる律。
「そうだよ、除霊する前に触っておきなよ。」
と霊幻の片耳を触りながら再び律を誘う茂夫。観念した律はとりあえず一回は触らないと話が進まないなと、猫耳に手を伸ばした。
「どう。律。」
何故かワクワクした様子の茂夫の隣で、いつものクールな眼差しで霊幻の猫耳を弄る律。
「うん………普通かな……」
霊幻のつむじを眺めながら言う律。むしろこっちをグリグリと親指で押したい、と思う。
「そっか。」
少ししょんぼりしながら笑う茂夫。そんな茂夫に気付き焦る律。
「あっ そうだ兄さん、知ってる?猫にもマッサージが効くんだよ!」
せっかく兄が振った話題なのに、盛り下げるだなんて!と慌てて失態をフォローするべく知識を総動員させ、茂夫の興味を引きそうなネタを引っ張り出す。
「そうなの?」
食いついた茂夫に内心ガッツポーズを取る律。
「こことか。」
霊幻の頭頂部から後頭部へ何度も撫で下ろす。
「あ、本当だ。師匠気持ちよさそう。」
「バカ言うな。」
霊幻が不服そうな声を出す。
茂夫の嬉しそうな様子に律は安堵し、
「こことか。」
と霊幻の顎の下を擽る。
「おいおい、律君…」
と顔を背けた霊幻だが、なおも律が擽ると困惑しつつも徐々に大人しくなる。
「あ。それ知ってる。」
と、茂夫も参戦する。
「ちょ、お前らやめろ……」
何やってんだ、と奇妙な空気に居心地悪そうに頭を振って、二人の手から逃れようとするが、茂夫はいまだ耳を触っているし顎の下を擽ってくるし、律は真顔で後頭部を髪の流れにそって適度な圧をかけてゆっくりじっくり撫でてくるし、なにより霊幻の中にいる猫の霊がすっかり恍惚状態で、体から力が抜けていく。顎をあげて首を晒したい衝動に駆られるも、今自分はみっともない顔をしているに違いないと、必死に堪えて下を向く霊幻。
「モブ……待て……いったんタイムだ……」
必死に俯いたまま霊幻は震える手でタイムを表した。
「今いいとこなので、もう少し。」
おいコラふざけんな、と霊幻がキレて叱るべく顔を上げると、いち早く察した律が背後に回りこみ
「兄さん知ってる?しっぽの付け根のマッサージに弱い猫もいるんだって。」
と、リズミカルに腰から尾てい骨周辺を叩く。びくっと痙攣したかと思うと、次にはぶるぶる震えだし
「ちょ、ばか、何やってんだよおい!!」
と焦りだす。律は
「マッサージですけど。」
としれっと返す。
「師匠もよくやってるじゃないですか。」
と、無邪気に追撃する茂夫。
「全然ちがうだろ!てか叩くな!」
快楽に耐えながら叱るも、律が付け根付近を叩いて邪魔をしてくるので言葉が続かない。叩かれる度に気持ちよさから背中が反れてしまう。ビリビリと走る電流みたいな快楽に震え、腰を襲う快感に身を捩らずにはいられず、椅子から崩れ落ちる霊幻。
「師匠!?」
慌てる茂夫、床に転がり恍惚状態で身悶える霊幻、執拗にテイポットメント攻撃に勤しむ律。
「律、もうやめてあげて。なんか師匠が危ないから……」
おろおろと律を止めに入る茂夫。律は抵抗し
「猫マッサージって、マッサージする側も癒されるんだって。兄さん、僕いま凄く癒されてるよ。」
と霊幻をリズミカルに叩きながら言う。
(律すごい生き生きしてる……!)
困惑する茂夫。こんなに目に輝きがある律を久々に見た気がした茂夫は動揺した。が、霊幻が涎を垂らしながら喘ぎ出したので我に返り、これ多分ヤバイやつだ、と体を張って必死に律を止めた。



「ごめん兄さん。ちょっとハイになってたみたいだ。」
反省する律。
「律君、俺に謝罪は?」
「いいんだよ律。ちょっとびっくりしたけど。」
「いや、ちょっと待てよ。謝罪は?」
除霊後、足腰ガクガクの霊幻が応接用ソファーから抗議している。
「こんなにスッキリしてる律、久々に見れたから。」
茂夫の言葉に照れる律。
「……おいお前ら本気か?」
霊幻の声がちょっと弱る。
茂夫は霊幻に振り向き
「師匠、ありがとうございます。師匠のおかげで律が元気になりました。やっぱり師匠はすごい。」
と、尊敬の眼差しで礼を言われ、謝罪……と呟いていた霊幻は
「……まぁな。どうってことねぇよ……」
と、なんとも言い難い顔で謝罪を諦めた。






※擬似的なエロにしようとして、やっぱり無理だと諦めた。私にはハードルが高かったや。





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モブサイコ100




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