紅茶一杯。



サボテンとモブ
2017年3月10日 17:10

話題:二次創作文

※モブサイコ100
※本日の記念日
※茂→霊注意



「モブからサボテン貰った。」
なんともいえない表情でサボテンを持ち、ふらりと寄ったエクボに報告してくる霊幻。
「なんでそんな顔してんだ。」
怪訝になるエクボに、霊幻は困惑し
「モブの気持ちだそうだ。」
とサボテンを見つめている。
「シゲオの気持ち?」
詳しく聞くと、茂夫がサボテンを渡しながら、僕の気持ちですと言ったそうな。エクボは頭を捻る。
「なんだそりゃ。お前が嫌いだって事か?」
トゲトゲなサボテン。花もなく無愛想で無口なイメージを抱く。
「いや、多分花言葉だろう。サボテンの花言葉に嫌う言葉はない。」
「なんだ、知ってんじゃねぇか。じゃあその花言葉のどれかだろうよ。」
既に答えが出てるんじゃねーか、とエクボは少し機嫌を悪くする。問われたのかと思って考えちまった、と気恥ずかしさからの態度だった。
しかし霊幻の顔は浮かない。
「…なんだよ。」
エクボは珍しく萎れている霊幻を促す。誘い受けは腹が立つが、霊幻の態度には興味がある。
可愛がってる弟子から何か貰ってする表情ではないからだ。
「サボテンの花言葉はな、『偉大』『燃える心』『暖かい心』『内気な心』『内気な乙女』『枯れない愛』『秘めたる情熱』なんだよ。」
「こりゃまた随分あるな。」
「ああ。しかし内容は似たり寄ったりだ。つまり整理すると…」
『暖かい心』『愛』『偉大』辺りだろうか。
「…俺はモブの俺への気持ちは『偉大』かなと思ってる。」
「んなわけねぇだろ、と言いたいとこだが、その選択肢だと俺様も同意せざるをえねぇな。」
冷や汗をかく二人。
「やっぱり?だよな、そうだよな?モブの気持ちなんて、この中じゃ『偉大』しかないよな?もしくは『暖かい心』だよな?」
必死な霊幻。確かにそれだけは『避けたい』という気持ちはエクボにも解る。
「お前に暖かい心とかあんまり感じたこと無いしな。まぁ『偉大』ってことにしとけ。」
「失礼なやつだな、しかし今は心強いぞエクボ。これで2票だ。よし、このサボテンは『偉大』だ!モブは俺を偉大な人物として尊敬しているんだ!!なんて師匠思いの弟子なんだろう!!」
こいつ自分に言い聞かせてるな…と、若干震えている足を眺めながら思ったエクボ。


翌日牽制を込めてか茂夫に伝え、あっさり
「いえ、『枯れない愛』で『秘めたる情熱』です。」
と覆された霊幻は衝動的に窓から飛び降りようとしたが茂夫に止められ、テンパった茂夫に勢いでバックドロップを決められていた。エクボはそれを同情の眼差しで眺めていた。






・書いてから、そういや裏花言葉ってあったなとググったけどサボテンの裏花言葉は見つからなかったので安心しました。ついでにその時にゴボウの裏花言葉が『いじめないで』で某シマリスが頭をよぎって行きました。
裏花言葉結構こわい。花贈れなくなるよアレ。


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