桜徒然


1月24日 22:52 :読書
『夜に啼く鳥は』

今日も朝から良い天気。
毎日寒い〜
でも、この冬は、ずっと欲しかったMACKINTOSH PHILOSOPHYのコートを買ったので、出かけるのが楽しい♪


今日の図書館は、休館日明けのわりには、それほど利用者は多くなかったかな。
もうすぐ市内の図書館が次々と蔵書点検期間に突入するので、終わった後の返本の嵐が今から怖いなぁ。しかも蔵点明けに土日出勤だし。
先の心配をしてもしょうがないので、とりあえず明日からの中学生の職場体験を頑張ろう。
明日から来る予定の中学生3人は事前説明の時も、リアクションもいいし、受け答えもしっかりしていて、ちょっと楽しみ。




そんなこんなで今日も本の話。







古来、痛みや成長を食べる「蟲」を躰に宿すため、死にたくても死ねない、人の形をした人でない者たち=シラ一族。彼らは現代の都会の闇に紛れ込み、時を超えて愛しい人を求める。禍々しくも哀しい現代奇譚。






身体に青緑色に光る蟲を宿らせることにより不死の力を得た一族を描いた連作短編集。
妖しく、悲しく、美しい。千早氏が一番得意とするジャンルのお話。


不老不死の身体と、痛みや傷を癒す力を持つことにより、自分の思いを押し殺して生きる御崎。御崎とは対照的に、本能のおもむくまま気ままに行動し、周りを騒ぎを巻き起こしてしまう四。
そして、幼いころから、ただひたすらに御先に仕え尽くす道を歩んできた雅親。
それぞれのキャラクターたちがとても魅力的。


どんなに辛くても死ねない、大切な誰かを亡くしても生き続けるって、悲しい。
終わりのない地獄だ。
だからこそ誰かを愛して一時でも共に生きていければいいのに、「あたりまえ」の愛し方さえ忘れてしまった彼らの姿は痛々しい。
人は「永遠」に憧れるけれど、いつかは消える有限の命だからこそ、この世に存在する物は全て尊いんだろうなぁ。
悲しい物語だったけれど、救いのあるラストでちょっと安心した。
続編があったらいいな。



話題:本の感想





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