桜徒然


1月14日 22:50 :読書
『海の見える理髪店』

日本列島に大寒波が来ているようで、今日はとてもさむい朝だった。
午前中は青空なのに雪が降ったりして、なんだか変な天気。
明日にかけても関東の太平洋側でも雪が降るかもしれないらしい。


今週末は土日出勤。
今日の図書館は、来館者はそこそこ多めだったけれど、カウンターが混みあうほどではなかったかな。
私は午前中が児童書案内カウンターで午後は一般書案内カウンター。


気づけば、ブログは、すっかりご無沙汰になってしまった。
今年はますますご無沙汰になりそう。
毎日本は読んでいるけれど、ブログに感想を書くのは億劫になってしまって……
本の感想もTwitterに書くようにしようかとずっと迷っているのだけど、なんとなく踏ん切りがつかず今に至る。
読んだけどブログに感想を書いていない本が9月から溜まってるんだよなぁ。


ブログを書いていない間に、例の手術の日程が6月の初めに決まった。
去年からずっと検査検査の連続だったけれど、やっと決まってホッとした。
3日前に医師からものすご〜く詳しく手術と入院の説明を受けた。
手術が原因で死ぬ確率は2%、予定している手術日前に嚢腫が破裂して緊急手術になったらもうすこし確率が上がるらしい。
そして、なにより心臓が悪いせいで、健康な人より手術のリスクはかなり高いんだって。
そう言われても、こっちは医者に全てお任せするしかないので、心配してもしょうがないよねぇ。
それにしても、旧年度の予算の出納閉鎖が5月末だし、年度当初の人事評価の目標設定も5月だし、職場が忙しくなくなるのも6月からだし、ライブと舞台の予定が4月・5月と6月末だから、6月初めに手術って、全てにおいて好都合!
ライブと舞台のチケットもう取っちゃったし、トータル7万も無駄にするのは惜しかったので本当に良かった♪





そんなこんなで久しぶりに本の話。







ある想いを胸に秘め、古い理髪店を訪ねた「僕」と店主が交わす特別な時間。急逝した娘に代わり成人式に替え玉出席すべく奮闘する夫婦…。永遠のようで儚い家族の日々を描く6編の物語。





第155回直木賞受賞作。
荻原作品だと、『明日の記憶』とか、『砂の王国』とかドラマチックで文学賞受賞作品っぽいものが他にもあったのに、この作品で受賞っていうのはちょっと意外だった。
でも、これまでの作家活動の功績に対して与えられる賞でもあるので、いいらしんだけど。
この作品は家族をテーマにした6つの短編集。
さすが物語の職人。安心して泣けて安心して笑える。


私が好きだったのは、表題作、芸能人・著名人などが行きつけの知る人ぞ知る理髪店に予約を入れた客と店主の会話で物語が進む「海の見える理髪店」。
途中からオチが分かってしまうんだけど、それも含めて、優しく温かな物語。
それから、不慮の事故で娘を亡くした夫婦が悲しみの日々からから一歩抜け出すために、ある作戦を実行する「成人式」も好き。


人生はせつないことや悲しいことが多いけれど、そういう悲しみを知っているからこそ小さな幸せに人は救われるんだろうなぁとしみじみと実感できる作品だった。




話題:本の感想





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