桜徒然


5月30日 01:00 :読書
『ラスト・ワルツ』

今日は朝から曇り空。
午後はちょっとだけ雨。


遅番だったので昼から出勤。
お天気が良くなかったせいか今日の図書館は午後からは利用者が少なくて、夜は久しぶりに館内が静まり返っていた。
学生たちも中間試験が終わったら、ぱったりと図書館に来なくなっちゃったし。


昨日はお休みを取って午前中は病院へ。
意外と早く終わっちゃったので、東京国立博物館の鳥獣戯画展(後期)に行ってきた。
平日でもやっぱり混雑していて、3時間くらいかかっちゃったかな。
どうしても見たい甲巻の場面が後期に展示だったのでしょうがない。
でも、やっぱり本物は良かったなぁ。初めて実物を見たけど感動!!




そんなこんなで今日も本の話。







疾走する特急車内。スパイ殺しを目的としたソ連の秘密諜報機関に狙われるD機関の諜報員を描く「アジア・エクスプレス」など、全3作を収録。「ジョーカー・ゲーム」シリーズ。






『ジョーカー・ゲーム』シリーズ4作目。
やっぱりこのシリーズは面白いなぁ。
姿をほとんど現さないのに、どの作品にも結城中佐の影を感じるのがいいのよね。


1話目は、疾走する大陸鉄道の車中という閉ざされた空間でのD機関の諜報員・瀬戸とソ連の暗殺者との対決を描いた「アジア・エクスプレス」。
 2話目は、華族に生まれ陸軍中将の妻となった顕子が、舞踏会の会場で、かつて出会った謎の男を回想し、やがて男の正体を知る「舞踏会の夜」。
3話目は、ドイツの映画撮影所で、ナチスの宣伝大臣ゲッベルスと対峙した日本人スパイを描く「ワルキューレ」。


今作は、スパイたちの手に汗握る攻防戦…みたいな描写は少なめでちょっと残念。
3部目のワルキューレだけは、冒頭の展開がなんだかD機関らしくないなと思って読んでいたのだけど、最後まで読んだらやっぱりD機関だった(笑)
こういう伏線は面白い!


 私は「舞踏会の夜」が一番好きだなぁ。
ここに登場する謎の男が結城中佐であると直接その名前が出るわけではないのに、その人物の言動や描写で、結城中佐であると読者にわからせるっていう表現がとてもいい。
これがまた格好いいのよね。
背中に目に見えぬ黒い大きな翼が……云々という描写は読者の萌えポイントをよく突いてる(笑)


タイトルが『ラストワルツ』なので、これで終わりってことはないよね?
続編があることを心から願う。




話題:本の感想




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