額縁を拾って帰る

題字そのまま。

朝、捨てられていたのを拾って家に持ち帰った。B1くらいあったろうか。

頼まれごとで、個人的に看板の類をいくつか作っている。パネル仕立てが安価で楽だが、耐候性も気になる。そこで(様々な事情があって敢えて)額装を考えていた。しかし当然のことながら、安くはなく、どうしたものかと考えていたところだった。




事務所から和紙の端切れの束が出てきて、使わないから捨てるというのでもらって帰ってきた。
ひとつはゆうゆうと俳句が詠めそうなスリムなもの。もうひとつは、耳付きの長方形。縦横の比率が綺麗で、一辺には耳が残っている。少し小洒落たお店ならメニュー表に使うかもしれない。

耳付きの束の、耳側の断面は、毛羽が重なって複雑な陰影を見せる。まるで製法にこだわったパンのような有機的な模様だ。

何に使うの?と眉を顰められたが、決まってなくとも、すでに面白い素材ではないかと思う。
榊なんかは、僕の想像通り、持ち帰ったそれに何度も口づけてうっとりしてる。伝統工芸大好きだからね。
なんなら使って欲しいのに「こんなのもったいなくて使えない!」と言われて困ってる。(だったら1/3僕に返して)

繰る繰る

喧嘩のようなことになっても、一緒に舟を漕ぎ続けるだろう。
大海に浮かぶ小舟。一歩間違えば転覆、溺れる。分かっていて、それが嫌だから、加減する。残念ながら、不毛なやり合いを避けるのは不可能。

僕らって馬鹿だね、と時々わらいながら。
駄目さが僕ららしさ。
そんな気がしてる。
若い頃とは違う、ぶつかり合いでもすれ違いでもない、ケツの叩き合い。そして、妙な確信。
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