リコッタチーズのパンケーキ

榊とわけっこして食べた。
どっかのお店で、とかじゃなく、スーパーで安くなってたチルドのを買って、家でチンして食べた。

なんかパンケーキの味云々よりも、夕立の様子を時々気にしながら、さしておもしろくもないTVをBGMに、ちんまりちびちび2枚のパンケーキをわけあい食べたことが心に残ってる。

36.9

いつ測っても、毎度同じ数値だから、あやしいなぁと思っていたが、今朝はわずかに変動があった。
しかし結構な確率でこの体温ておかしくないか。


昨日は、一緒にお風呂に入った榊に
「なんか唇青いよ、風呂ン中なのに」と言われ
早めにあがらされて。
いつもより熱くない湯船に、いつもより短い時間つかったのに、お風呂出てからなんか気持ち悪くて。

風邪でもひくんかなー

もうすぐ会える

久々の定時あがり。
昨日もそんな感じだったけど、昨日は本屋に立ち寄りしたから。今日は榊優先。
明るいうちにきっと会えるね。

キィ、キィと鳴く声を聞く。
朝、電車を待つ間、必ず。
声の主は、燕の雛ではない。鳩だ。
鳩が、鳩にいじめられて、泣いているのだ。

ホームの、梁の上で、H溝のなかで、執拗に追いかけまわされ、行き場を失うたび、くちばしで体をえぐられていた。そのたびに羽毛が舞った。

利用客はだれも見上げもせず、降りかかる羽毛を煩わしげに払った。羽毛は力なくアスファルトの上を彷徨う。

鳩も泣く。悲しさに鳴く。
くるっくやぽっぽといったくぐもってあたたかな声以外で鳴く。
キィキィと苦しそうに、いまにも声帯が擦り切れそうに泣く。

自分は、助けるでもなく無視するでもなく、電車待ちの列の中から一人じっと見ているしかなかった。

マッサージ

寝る前に大腿をマッサージしてあげた。最近よく、脚が痛いと言うから。数年前に事故で怪我している。

太腿に触れてみてまず、想像以上のかたさに驚いた。これはなんとかしなきゃと思った。

10分ほどだと思うが、一生懸命施術した。
「もういいよ」という榊の制止に素直に従い、確認してもらった。ら、「すごい、」と、ぱっとこちらに顔を向けた。「全然違う」

榊は自身の手で何度も何度も太腿を触り、抓り、揉みしだき、確かめていた。
「〜〜〜〜っ」
言葉にならない呻きが、榊の口から漏れる。
「…ありがとう、」
再び向けられた榊の顔。青みがかった瞳に光がともり、優しく震えていた。
<<prev next>>