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「みなさんコロッケは好きですかー?」
「「はーーい!!」」
「さくさくのコロッケは好きですかー?」
「「はーーーーい!!!」」
「よし、じゃあ作ってみましょう」
「「えぇーー」」
「……なんの料理番組だ」
教団ポイズンクッキング
「えーじゃないよ。えーじゃ」
「優人が作ってくれるんじゃないんですか…」
てっきりいつもと同じように優人が作ってくれるのかと思いきや、どうやら優人は自分達に作らせるようである。
それを知った途端、アレンとラビのテンションは急降下した。
「つーか、無理!俺ら料理できねぇもん」
「出来ないって言ってやらないからいつまでたっても出来ないんだよ。逆上がりだって、料理だって努力が無ければ実らないんだよ」
「どこのオカンだお前」
「ちなみにユウ兄には特別にアレン達が作ったコロッケを試食してもらいます」
「はぁ!?」
まさに寝耳に水だと言うように驚愕する神田。
そして、素早くその場からの逃走を試みるものの、腰に優人がひっついてそれを阻止する。
「待って!待ってユウ兄!!」
「離せ!こんなぺーぺー料理人が初めて作った料理がどうなるかなんて火を見るより明らかだろ!!どうせダークマターだ!!」
「ユウ兄ならダークマター食っても平気でしょ!?体質的に!!」
「端から想定済みで俺に食わせる気だったのかよ!!」
「お願いーー!俺も一緒に試食するからーー!!」
「……腹立ちますね、なんか」
「ああ。物凄く腹立たしいさ」
本人達の前で言いたい放題の二人に対し、どんどん怒りが湧きあがってくるアレンとラビ。
これが、二人にやってやると言わせる為に優人が仕掛けた扇動だとは気付いていない。
神田は素で嫌がっているが。
「わかりましたよ!優人と神田に美味しいコロッケ作って上げますよ!!」
「二人が文句のつけようがないくらいうまいコロッケ作るさ!!」
「うん。頑張ってね、二人とも。必要な材料は全部揃えて置いてあるから」
「ってことは、そこに置いてある材料を使えば確実にコロッケになるわけさね!」
「なんだ、簡単じゃないですか!!」
「ちなみに別室では焔がコロッケをすでに作り始めているから。どっちが美味しく出来たか試食の時に比較してみようと思います」
「比較の必要もねぇだろ」
「黙ってなさいパッツン。今にほっぺたが落ちそうになる美味しいコロッケ作ってやりますから!!」
「口に入れた瞬間口内が溶解してか?」
「誰が物理的に頬が落ちる料理を作ると言いましたか!!比喩表現に決まってるでしょこのバ神田!!」
「テメェ、今何つったモヤシ!!」
「アレンです!!」
一触即発の雰囲気が漂い始めた瞬間、まるで邪気を払うように優人は手を叩いてそれを一掃した。
「ハイハイ。とにかくアレンとラビは頑張って作ってね」
アレンとラビを強制的にキッチンへ送り出し、優人はふぅっと溜息をついた。
「全く…最近あの二人ときたら、コレ作れアレ作れって、作る人の苦労も知らずに平気で注文してくるんだから…」
「それで今回こんな無茶な企画提案したのかよ」
「だって、コレぐらいしないとあの二人料理しようとか思わないでしょ。…って、何処行くの?ユウ兄」
「今のうち婦長にキャ○ジン貰ってくる」
「ホント一ミリも信頼してないよね…ユウ兄…」
<焔の場合>
「フム…主にコロッケを作って欲しいと言われたが…はて、一体何人分ぐらい作ればよいだろうか…」
肝心な人数を聞き忘れていた焔は、材料を前に首を傾げた。
「まあ、大方アレン、ラビ、神田だろうが…多めに5人分くらい作るとするか…」
〜焔のコロッケ〜
1、ジャガイモを洗い、鍋にジャガイモが隠れるくらいの水を入れましょう。
2、ジャガイモがゆで上がるまでには時間がかかるので、その間に玉ねぎをみじん切りにしてひき肉と一緒にフライパンで炒めておきましょう。
目安としては、ひき肉の色が変わってぱらぱらになるぐらいがちょうどいい目安です。
3、もし、それでも時間が余っていたら、コロッケに添えるキャベツも千切りにしておきましょう。
キャベツは千切りにした後、パリッとするまで冷水に入れた後ザルに上げておくといいです。
<料理初心者達の場合>
「コロッケって…確か中にジャガイモとひき肉と玉ねぎ入ってましたよね?」
「ああ。用意された材料の中にもあるし、間違いないと思うさ」
「コロッケって揚げものですよね」
「そうさね。ジャガイモとひき肉と玉ねぎを混ぜ合わせたものに衣つければ完璧さ!」
「なんか僕達でも出来そうですね!」
二人は早くも勝負に勝った気でいた。
〜アレンとラビのコロッケ〜
1、野菜を洗います
「まずはジャガイモの泥を落としますねー」
「玉ねぎは洗うんさ?」
「玉ねぎはいいんじゃないですか?だって、何枚も皮に包まれてるんですし」
「だよな」
※ちゃんと玉ねぎも洗って下さい
2、ジャガイモの皮をむき、野菜を切ります
「ジャガイモと玉ねぎ切っちまえばいいんだよな?」
「そうですね。と〜〜〜〜っても細かく切るんですよ!きっと!!」
※ジャガイモはゆでて潰して下さい
3、ジャガイモと玉ねぎ、ひき肉を混ぜてこね合わせます
「なんか、ハンバーグ作ってるみたいですね」
「きっとコロッケはハンバーグの親戚なんさ」
「なるほど。言われてみれば形も似てますしね」
※ハンバーグとコロッケは全くの別物です
<焔の場合>
「さて…そろそろジャガイモもゆで上がった頃だろう」
4、竹串をさして、すっと通ればゆで上がった証拠です。ゆで上がったら、ゆで汁を捨てて、強火にかけ、鍋をゆすって水分を飛ばしましょう。
5、布巾で包んでジャガイモの皮を剥きましょう。皮をむいたらマッシャーなどで潰し、炒めておいた玉ねぎとひき肉を混ぜ合わせ、塩コショウをくわえてまたさらに混ぜ合わせます。
6、小判型にまとめ、小麦粉、溶き卵、パン粉の順につけていきましょう。この時、小麦粉をつけすぎると、溶き卵が上手くつかず、パン粉が付くのもまばらになってしまうので、小麦粉はつけすぎないように注意しましょう。
<料理初心者達の場合>
4、混ぜ合わせたものを、小判型にしていきます。
「なんか、ひき肉がジャガイモと玉ねぎをくっつける接着剤みたいな役割になってますね」
「なー。料理って上手い具合に出来てるんもんさね」
※玉ねぎとひき肉はあらかじめ炒めておいてください
5、パン粉につけます。
「あれ…?なんか上手くくっつきませんね…」
「きっとコレは熟練の腕が必要なんさ」
「なるほど、素人の僕達には難しい作業なんですね」
※まず小麦粉と溶き卵につけてください
<焔の場合>
7、170〜180℃の油に入れ、ひっくり返しながらきつね色になるまで揚げます。
この時、コロッケを入れ過ぎると油の温度が急激に下がって中身が飛び出したり、衣が破けてしまうので、2、3個ずつ油の中には入れましょう。
8、あがったら、よく油を切って、キャベツの千切りと一緒にお皿に盛りつければ完成です。
「まあ、こんなものだろう。…さて、この量で足りるだろうか…」
<その頃の試食組>
「あ、ユウ兄お帰り〜」
「ホラ、婦長がお前用にって子供用の胃薬」
「わ〜ありがとう。…やっぱり、いくら寄生型といえどちょっと不安だったんだよね」
「それから、婦長から伝言だ」
「何?」
「食べて体調にちょっとでも変化が出たら医務室に来い。食べて目に見えた変化が無くても念のため検査に来い。だとよ」
「うわー…誰からも信頼されてないな、あの二人」
<料理初心者達の場合>
6、油に入れます
「「投入ーーーー!!」」
※油の温度を確かめてから入れてください。一度に入れず、油に入れるのは2、3個程度にしてください。
7、いい色になるまで揚げます
「うわっ!!なんか爆発して中身飛び出ましたよ!?」
「具材になんか変な菌でも入ってたんじゃねぇさ?熱に反応して爆発する的な」
「うわーーー怖いですね…これ、優人食べて大丈夫かな…」
「熱で殺菌できるから大丈夫さ!っていうか、ユウの心配はしないんだな…」
「そんな心配端っからしてません。でも…用意された材料に不良品が入っていたって優人に報告しておきましょう」
「だな」
※油に入れるのは(ry
「なんとか出来ましたねー。それにしても…この卵と白い粉何に使うんだろう……?」
「腹減った時にゆで卵にして食っていいってことだったんじゃねぇ?アレン大食いだし」
「あ、なるほどー」
※まず小麦粉と溶き卵に(ry
―――そんなこんなで
「主、出来たぞ。一応5人分作ってみたが…」
「ありがと〜。お疲れ様、焔」
「これくらいどうということはない。我も料理は趣味だからな」
「優人〜!できましたよー!!」
「来たか、ダークマター組」
「ちょっと!それはちゃんと食ってから判断してほしいさ!!」
「ちゃんと食えるもんなんだろうな?」
「まずそこからの心配なんさ!?」
<れっつ、試食会>
「じゃあ、まず焔のね」
パクリと一口ほおばると、サクッといい音が鳴った。
「おいし〜。焔、また腕上げたね〜」
「まあ、普通のコロッケの味だな」
「まさか料理対決の為に作らされていたとは…」
「あれ?焔は知らなかったんですか?」
「我は主にコロッケを作って欲しいとしか言われておらん」
「ごめんね。対決とか言うと作りにくくなっちゃうかなって思って」
「別に構わんが、しかし…なぜ、カレーなどのもっと簡単なものにせんのだ?主」
カレーの方がはるかに失敗が少ないし、試食する方の安全も高まるはずだが何故あえてコロッケを選択したのか。
焔にはそれが疑問でならなかった。
「カレーって、どうしても作る量が多くなっちゃうでしょ?それに、色んな具材使うから失敗した時大変じゃない。処理が」
「…………」
「それに、ジェリーさんがジャガイモが沢山あまってて困ってたから、丁度いいかなって」
「……そうか」
「うん」
そして、ついにやってきたダークマター組…もとい、アレンとラビ。
「じゃあ…いただきまーす…」
「…………」
優人も神田も恐る恐るソレを口に運んだ。
「「…………」」
「どうですか!?優人!!」
「……アレン、ひき肉とジャガイモの割合いくつ?」
「えーーっと、7:3ぐらいですかね」
「完全にジャガイモがひき肉に負けてんじゃねぇか!!これじゃただのメンチカツだろ!!」
「いいじゃないですか。お肉いっぱい食べれて」
「コロッケのメインはジャガイモだったと思うんだけど!?」
「それはほら……俺ら肉食系男子だから」
「それ意味違ぇだろ!!それに何だこのジャガイモ!!ちゃんとゆでてつぶしたのか!?」
「えっ!?ジャガイモってゆでるんですか!?」
「「オィィィイイイイイイ!!!!」」
「いやぁ、俺らてっきり超細かくみじん切りにするもんかと…」
「それで揚げちゃったらただのフライドポテトじゃん!!っていうか、衣にしても酷過ぎるでしょコレ!!まばらにしか付いてないし!」
「あっ!そうだ聞いてくださいよ優人!!そのコロッケ、揚げてる最中に爆発したんですよ!?きっと材料に不良品が混じってたんですよ!!」
「………一応聞くけどさ、油に何個ずつコロッケ入れた?」
「一気に全部ですが?」
「爆発するに決まってんだろうが!!そんなに一度に入れたら油の温度が急激に下がっちゃうの!!そうすると中身が飛び出てきちゃうの!!」
「えぇっ!?未知の細菌とかじゃないんですか!?」
「んなわけあるかぁ!!っていうか、もし仮にそうだとしても、それを俺らに食わせる時点でどうなの!!」
「それから、俺も衣の事で言わせてもらうが…ちゃんと順番に衣付けたのか?お前ら」
「順番って…?パン粉付けて揚げるだけだろ?」
「やっぱりな!小麦粉も溶き卵も付いてねぇんだろこのコロッケ!!」
「あの卵その為にあったんさ!?てっきりアレンのおやつ用かと…」
「どんだけ都合のいい解釈してんだよ!!」
「もういい…これ、ジェリーさんに言って、しばらくカウンターの端に飾ってもらおう」
「こんなモン作るなって教訓としてな」
「えぇ!?ちゃんと作れたじゃないですか!!」
「そうさ!俺らちゃんと作ったさ!!」
「どの辺がちゃんとなのさ。仮にこれを料理として認めるにしてもこれはコロッケじゃない。メンチカツだ」
「おい、優人。キ○ベジン飲んで婦長のとこ行くぞ」
「アイサー。二人は……後ろで不動明王みたいになってる焔にしっかり説教してもらってね」
アレンとラビがばっと後ろを振り向くと、まさしく不動明王のような恐ろしい形相で焔が仁王立ちしていた。
二人の頬からたらりと冷や汗が流れおちる。
「ま、まって!焔!!」
「お、おおおお落ち着いて話し合おうぜ!?」
「問答無用」
「「ぎゃぁぁあああああああああ!!!!」」
その後、しばらくの間食堂のカウンター脇には、アレンとラビの作ったコロッケが展示されていた。
・フランと優人の絡みが〜の方≫優人「フラン」
・アリアのイノセンスの第二解放”維持”ですが〜の方≫アリア「そうですね。ミランダさんの時間停止(タイムアウト)と同じものと捉えてもらえれば結構ですよ。まあ、私の維持では現状を保つのみで、ミランダさんが持つ巻き戻しの能力なんかは無いんですが……」
【小説書きさんを問い詰めるバトン】
・アリアと優人、どっちが〜の方≫リナリー「アリアかな。優人は兄さんの言動に振り回されちゃうけど、アリアは滅多に振り回されないから」
性 別 | 女性 |
誕生日 | 8月24日 |
血液型 | A型 |