♪の手紙 mini

喫茶店アルバイターヒロインと作家刑部の話を受信した。万年筆の忘れ物があって三成と知り合って仲良くなり15歳上の刑部と恋仲になるまで遠いなぁ

夢を見た。
全てが終わって自由になり、私は野に咲く百合の花を手向けていた。誰のお墓かはわからないがとても愛しく感じていたのを覚えている。幼いながらに実力を疎まれて逃げ出し抜け忍となったのを拾われて躾られて立派な忍びになった私には友が二人いたのだ。手向けた花はそのどちらでもないようだった。ようやく平和な世になりましたと私は手を合わせて祈っていた。背に気配を感じて振り向けば天下人となった彼がいた。「これからどうするんだ？」「とりあえず、北へと向かおうと思う」「ワシの下にいてはくれないのか」「キミの下に？悪い冗談だな、私は元は敵対していた忍びだ」「今はもう関係ないよ、ワシから離れることは許さない」「なぜ？私は忍びだ、いつ闇討ちするかわからぬぞ？」「そんなことはしない、だが、本気でワシから離れるつもりならワシを倒してからにしてもらおうか」「キミは、本当に、訳のわからない男だな。私を従えてどうするつもりだ？」「従わせるつもりはない」ますます訳のわからない男だと私は肩を竦めた、だったらどうするつもりなのだと問えば夫婦になりたいと言われた。本当に訳のわからない男だ。「しかしな、私には」「寺にい
る子供も呼んで構わない、忘れ形見なのだろう？」「私はキミを愛せるか分からないよ」「構わない、傍にいてくれ」「わかった、いつか闇討ちしてくれよう」構わないよと笑った男は本当に嬉しそうだった。私はその時に久々に彼の名前を呼んだ。
目が覚めて、私は泣いていた。二人の寂しげな顔に漸く理解ができて待たせてしまったことを詫びてもう一度友になろうと決めたのだ。

三成の子供を生んで家康の妻になった忍びの話。そんな上手いこといかないだろうけど。

好きになれない理由が分かった。彼は眩しすぎるのだ。そんなことをかすがに言ったら「お前らしい」と言われた、前世が関係しているのだろう言い方に私は少しだけ寂しさを感じた。思い出せない前世の記憶は皆を悲しませているのだと思ったのだ。しかしかすがは「思い出せなくても友になれたことは嬉しく思う」と言ってくれて少しだけ泣いた。私はどうやら忍びだったそうだ。でも彼は違う、思い出せない私を見て少しだけ悲しそうにするのだ。石田くんは私を苦手にしているし、彼はどうにか私と話をしようと声をかけてくるが私は彼が苦手だった。何故、だろう。竹中先生はそんな私に優しくしてくれるし豊臣先生も何かと声を掛けてくれる、剣道部だからだろうか。でも、誰も前世の私のことを教えてはくれなかった。竹中先生は「本当はあれから先を教えてほしかったんだけどね」なんて寂しそうに笑うし石田くんも「貴様の言葉で先を教えて欲しい」なんて言うんだもの、気になって仕方がないじゃないか。だから彼に--徳川くんに聞いてみたのだが濁されてしまった。その時の彼は顔が真っ赤だった。仕方なく猿飛くんに聞いてみたら、石田と徳川は関ヶ原で対立
して徳川が勝った事と私は元々は豊臣に遣えていて、徳川の謀反後はどっちつかずで蝙蝠みたいだったということを教えてくれた。本当にどっちつかずで敵なのか味方なのか理解できなかったらしい。そして徳川の天下統一後は--
「徳川くんに遣えたの？」「石田の後を追って自害したよ」「まじ？」「うそ、本当は徳川の奥方の１人になった」「まじか」「冗談だよ」「本当のところを教えてよね」「それは自分で思い出すと良いよ」「意地悪だなぁ」「本来は話しちゃいけないんだからね？」「ありがと、猿飛くんは優しいね」「やめて！アンタからそんな言葉聞きたくない！」「失礼な、前世の私ってどんなんだったのよー」それも含めて思い出してよねと猿飛くんは笑った。

転生ネタで前世のような太陽になりたいから頑張ってるけど精神が追い付かない、落ち着かない家康と記憶のない奥方ヒロインとの話。「ワシは貴方のようにはなれない」「私は前の家康くんを知らないけど、貴方は私のお日様だよ」

シャッターを切った先に見知った影を見つけた。手を振れば振り返してくれてしかも近寄ってきた。吃驚していれば澤村は珍しいなと声をかけてくる。「運動部がテーマか？」「そんなわけないでしょ、たまたまこっちが近道だっただけよ」「俺に会いに来たとか？」「言ってなさい」気むずかしいなぁと大地は笑う。付き合って三日目はなかなか順調かつ自然に会うことが出来たのだ、神様に感謝しなくてはならないだろう。「じ、じゃあ、私はこっちだから」「部活終わるまで待ってなくていいからな、暗くなる前に先に帰れよ」「残念な話ね、今日はお天気だから夕暮れ時の校舎を撮りたいのよ」「じゃあ、一緒に帰るか」「そうね、連絡するわ」「ああ」

自然に会えるのは写真部か新聞部か運動部ですかね