スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

●薄い告白●大我×テツヤ


世の中には物好きもいるもんだ。

『好きです…』

何で俺なんだろうか?
まぁ悪い気はしないけど。

「悪い。他にいるから」

そう言うと、そいつは泣いて走り去った。
俺はガシガシと頭を掻く。

「火神君モテますね」
「!?」

慣れたと思っていた存在に気付かず、驚いて振り返る。
地味に近い距離に、声の主はいた。

「なんだお前。立ち聞きとか趣味悪ぃな…」
「すみません。でも、僕の方が先に居ました」

じっ…と大きめの瞳が見上げてくる。
俺はふいっと顔を逸らす。

「ぁー、それは悪かったな」
「いえ」

会話は終了したものの、黒子はまだコッチを見ている。
何か凄い居心地悪い。

「…何か用か?」
「いえ」
「そうか…」
「はい」

また会話が終了して、やけに気まずい沈黙が流れる。
やっぱり居心地悪い。
告白シーンを黒子に見られたからなんだろうか?

「火神君は女性に興味がありますか?」

いきなり何を言い出すんだコイツは。

「まぁ…それなりに?」
「そうですか」
「あぁ」
「………」

いや、だから、何なの?コレ。
会話終了が早すぎんだろ…。
そして再び気まずい沈黙が流れる。
あ。
俺が教室に戻れば良いのか…。

「んじゃ俺、教室戻るわ」

一応黒子に一言いって、教室に戻るため体を反転させる。

「待ってください!」
「ぅおっ!?」

足を一歩踏み出そうとした瞬間に、黒子に腕を引っ張られる。
力が強かった訳じゃないけど、突然だったから少し体勢を崩してしまう。

「あぶねぇな…何だよ?」
「ちょっと、火神君に聞きたいことが…」

黒子は俯いてて表情が見えない。
俺は黒子の方に向き直る。

「まだ何かあんのか?」

そう話し掛けると、黒子は俺から手を離す。
いまだに顔は挙がらない。

「3つほど…」
「ぇ、そんなに?」
「はい」

ちょっとって言えばちょっとだけど、黒子で考えると3つは多いと思う。
俺にそこまで興味も無いだろうし…。
………何か自分で思って若干傷付いた。

「火神君、男に興味ありますか?」
「は?」

本当にコイツはどうしたんだろうか?

「急に何だよお前…」
「何も聞かずに答えてください」

黒子が顔を挙げ、真剣な顔で俺を見上げる。
死んでいるようで、どこか気の強い黒子の瞳が、真っ直ぐに俺を見据える。
この瞳には何かたじろいでしまう。

「何も聞かずにって…」
「どうなんですか?」
「どうもこうも、変な意味での興味はないぜ?」

今まで、男が好きとか可愛いとか思ったことなんて無い。
男とはどうなんだろう…?
なんて思ったことも無い。

「そうですか…」
「アレ、傷付いた…?」
「いいえ」

黒子のオーラが少し重くなった気がする。
表情にも影が出来た気が……。
気のせいにしておこう。

「じゃあ、僕は男に見えますか?」
「はい?」

また予期せぬ質問がきた。
何て今更な質問だよ。

「そりゃ…お前は男だろ」
「火神君から見ても完璧に男ですか?」

完璧と言われるとそんな気はしてこない。

「100%かって聞かれたら、そうじゃないんじゃないか?」
「どういう事ですか?」
「誰しもやっぱり異性っぽい所があるんじゃねーの?」

俺だって料理出来るし…。
ホラー系にはビビるし…ι

「なるほど」
「何?女にでも間違われたんか?」
「いえ。別に」
「あぁ…そうι」

一体何が目的でこんな質問をするんだろうか…。
まったく解らない。
普段から黒子の考えてることは解らないのに、今は倍解らない。

「最後です」
「質問?」
「はい」

本トに3つだったのか…。

「火神君は、僕のコト好きですか?」
「は?!」

今日一番の驚き。
さっき告白された事なんて頭の中から吹っ飛んでいた。
何よりも、黒子の頬が少し赤らんでいる事に驚いた。
コイツもこんな表情するんだな…。
ある意味失礼極まりない。

「ど、どうゆう意味で?」
「あっち系です」
「どっち系!?」

黒子はシリアス顔で言うが、まったくもって理解不能だ。
正直、黒子のコトはあんま深く考えた事はない。
大切なチームメイトであり、何気に仲の良い友達だとは思っている。
それ以上は想像した事がない。

「火神君が思うように答えてください」
「えー…。俺が思うように?」
「はい」

一瞬だけ、黒子の瞳が不安に揺れた気がした。
一体どう答えてほしいんだ…。

「んー……。じゃあ、好き…?」
「す、き…………」
「…???」

黒子は瞳を見開いて固まってしまった。
俺、何かまずいこと言ったかな…。
黒子の反応が全然解らない。

「ぼ……、ス………す」

黒子が何かを呟いた…気がする…。
影が薄いから、声も聞こえずらいんだろうか?

「何か言った?」
「いえ。特には」
「あぁ…そう」

即答されて、俺は押し黙る。
意外とハッキリ聞こえるから、やっぱりさっきのは空耳か…。

「教室。戻りましょうか」
「あ?ぁー、だな」

黒子が少しだけ笑う。
俺は、さっきの空耳を意識してしまう。
やばいな。
黒子の顔がまともに見れない。

「火神君」
「あ?」
「今日の部活も頑張りましょうね」
「…ふっ。当たり前だろ!」

黒子の頭をポンと叩く。

『僕も、スキ…です』

そう聞こえた空耳に俺は照れくさくなって、黒子の少し前を歩いた…。










end.
more..!

【1ページ目】


俺は結構モテる。
今年に入って四人。
今、五月である。

「ふぅっ…」

今から五人目の待ち合わせ場所へと向かう。
俺は高校二年生で、新入生として入ってきた一年生に目を付けられているらしい。
五人のうち四人が一年生だ。

「てか、今時ラブレターって…w」

下駄箱に入ってた黄色の便箋。
開くと一枚の手紙が入っていて、その内容が笑えた。

『突然こんなのすみません!
えっと、1年C組の松下恵介です!!
お話があるので、放課後に職員室横のヒマワリ花壇まで来ていただけますか?
あの、一目惚れだったんです!!
いつの間にか好きになりすぎちゃってて、気持ち伝えたいなって…
だから、放課後、待ってます!
よろしくお願いします!!』

お話も何も、手紙で言ってしまっている。
こんな衝撃的なラブレターは初めてかもしれない。
いや、初めてだ。
いつものお決まりな感じかと思えば、大分すっ転んでる。
単純に興味が湧いた。

「名前、何て読むんだろ…」

普通に読むと“けいすけ”なんだけど、女の子だからきっと違う。

「ん〜…ドコだろ」

待ち合わせ場所に来たものの、チラホラ帰る人がいるだけで、それらしき人が見当たらない。
てか、何で場所ココなんだろう。
とりあえず、花壇に腰掛けて待つことにした。

「せ、せんぱっ!///」
「?」

ふいに頭上から声がした。
思わず顔を上げると、赤面した男子生徒が一人。
何故かコッチを見ている。

「何?俺に用?」
「は、はい…///」

そいつは手で口を抑えてコクンと頷いた。
俺が座ってるからよく解んないけど、多分身長は低いんじゃないかな。
170無いと思う。

「なーに?」

一応ヤローでも後輩だし、なるべく優しく問いかけた。
決して女には見えないけど、やんちゃそうな可愛い顔してる。

「っ……好きです///」
「は?」

ビックリした。
と同時に、手紙の名前も繋がった。

「け、いすけ…?」
「恵介です///」
「マヂかよ…;」

まさか男だったとは…。
あんな手紙も初めてだけど、男に告白されたのも初めてだ。
正直、同性に興味もなんも無かったし…。

「ダメ、ですかね?//」
「んー…。ダメってゆーか、男と付き合うなんて考えたことないからなー…」
「じゃあ、お試し…とか?//」

なるほど。
その手もあるのか…。
でも、お試しで付き合って良いのか…悪いのか。

「んー……;」
「じゃあ、じゃあ!チュウ、したら諦めるとか駄目ですか?///」
「チュウ…ですか?;」

そんな乙女的な諦め方アリ?
まぁ、試しでキスぐらいしてみるかなぁ…。
減るもんじゃないし、嫌じゃなきゃお試しで付き合っても良いし。

「良いよ。ちょっとコッチおいで?」
「ま、まさかっ、マヂっ////」
「まじまじw」

ヨロけて寄ってくる恵介を自分の前に立たせる。

「恵介、屈んで?」
「はい…///」
「ッ…ww」

コイツ面白い。
顔だけ近付ければ良いのに、ご丁寧にしゃがみ込んでくれた。
きっと、キス…した事ないんだろうな…w

「本トにするよ?」
「ど、どんとこいっ!///」

緊張でキャラが訳わかんなくなってるしw
自分から言ったのに、キス1つでココまで慌てる恵介を、純粋に可愛いと思った。
女子でも中々ないリアクションだ。
本ト、面白いw

「目、閉じて?」
「あぃ…///」
「……w」
「…!!////」

閉じてって言ったのに、恵介は瞳を見開いた。
だから、代わりに俺が閉じる。
あ。
意外と嫌じゃないなー…。
恵介の反応が面白いからかなw
息、止まってるじゃん…まったく。
俺は静かに、でも強引に舌を侵入させる。

「ふはっ!?////;」
「クスクスww」
「ンッ///;」

約3分。
美味しく恵介の口内を味わいましたw
俺も自分で、職員室横でよくやるよと思う。
3分で恵介はヘロヘロだし、何か悪くない気もする。

「ねぇ、良いよ。お試しじゃなくて、本トに付き合おっか」
「ふ…?///;」
「ふ?ふ…あぁ。そうだよw夫婦になろっかw」
「夫婦!?////;」

あー、楽しいw
恵介なら好きになれそう。
何か本気でそう思う。

「恵介。ちゃんと俺を夢中にさせてね?」
「が、頑張りますっ///;」
「じゃあ、手始めに敬語無しで良いから。後、俺のコト咲って呼んでね」

俺は恵介にニッコリと笑いかける。
恵介がこのノルマをクリアするのはいつになるだろう。

「ハードルたかっ…//;」
「頑張れw」

こうして俺に奥さんが出来ました。
甘面白い恋人日記が始まるのでした。













end.

はじめましてー(・ω・)ノシ


どーも!!
はじめまして、チーズinペペロンチーノと申しますm(*_ _)m

名前長いので好きに略してくださいw
チーちゃん、チーぺぺ、チーズ、ぺぺ...etc

ここでは呟きよりも小説がメインです。
色々と順番がごちゃごちゃになりますが...オリジナル多めですが....
生暖かい目で見守ってください(笑)

どーでもいいことなのですが、僕は中学の頃からBLにハマりましたw
完全に友達の影響ですねー
皆は今の趣味、好きなことにはどーやって出会いました?( _´ω`)_

更新は不定期ですが、どうぞよしなにヾ(*・ω・*)ノ
←prev next→