ルルーシュとスザク
@医局
「あ、お疲れ様です。」
「あぁ、お疲れ。」
「落ち着きましたか?」
「あぁ。15分だけ仮眠とるから起こしてくれ。」
「はい。」
そう言ってばたん、とソファに倒れ込んだのは我らが外科医の若きエース、ルルーシュ先生。まだ25才だっていうのに、彼はこの病院で一番頼りになる存在と言っても過言ではない。
「毎日大変だなぁ。」
僕はこの病院の看護士をしている。忙しくて嫌になる時もあるけれど、ルルーシュ先生を見ているとまだまだ頑張らなくちゃという気になる。
僕らとは違って、なんせ彼には代わりがいないのだ。そう、彼程の腕を持った人にはこの病院にはいない。いや、全国探してもいるかどうか。その分きっと、相当なプレッシャーだと思う。
「…ん」
少しでもゆっくり休んでほしいな。寝返りを打った先生に毛布をかけていると、自分も何だかうとうとしてきた。少しだけと言い聞かせて目を閉じたのだけど、あっという間に時間は過ぎて、気付いたら15分が経ってしまっていた。
「うわ!先生!起きて下さい!もう時間ですよー!」
「…ん、あぁ、ありがとう。」
「あ、跡ついてますよ。ちゃんと顔洗って下さいね。はい、これタオルです。」
「…あ、うん。」
「…なんですか?ちゃんと洗ってありますよ?」
タオルと僕を交互に見て、何やら驚いている様子のルルーシュ先生。と思ったら、今度はくすりと笑みをこぼした。
「なんか、いいな。こういうの。」
「はい?」
「みんなが結婚する意味が分かった気がする。」
「…はぁ。」
「今度から休みに来るのは枢木がいる時にしよう。」
それから頭をぽんと撫でられた僕。
うわ、何それ、反則だよ。先ほどの優しい笑顔が、頭から離れない。
もう仕事に戻らなきゃって分かってるのに、真っ赤になって暫くその場から動けなかった。
不意打ちキラースマイル
どうしよ、まさか先生と、なんて夢見ちゃうじゃないか…!
***
遠い昔に拍手に載せてたやーつです。