俺はただ、新しい剣の切れ味を試したかった。
俺はただ、ここがそれに適していると思っただけだった。
100年も眠っているだなんて、そんなのはもう、死んでいるのと変わらない。
迷信めいた噂が本当だったことには驚愕したが、死んだも同然、けれど生々しい人間を思いきり試し切りすることは快感だった。
動かないのに吹き出る赤。
決して歯向かってこない人間。
ああ楽しい、切れ味も気持ちも最高だ。


「しかもラストに美女とはな」


ほくそ笑み、古めかしいドレスに手を掛けた。
くちづけなくたって、セックスは出来る。



(物語のさらに前)
20090324



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