2017.4.27 07:54 [Thu]
新・鬼ヶ島18
「何か変ね…」
周りには誰もいないはずなのにヒカリはその微妙な気配を感じた。
「だ、誰!?」
だけどヒカリにその姿を見ることはできません。
隅々まで確認しましたが、周囲には誰もいませんでした。
気のせいかと思いヒカリは遠眼鏡で、窓から外の様子を探ることにしました。
「お〜っなんだそりゃ?お〜っ!?」
ヒカリが使う道具がよほど珍しかったのか、思わず声が出てしまいました。
「
きゃああああああぁ〜っ!」
ヒカリは誰もいないと思っていたのでビックリしてしまいました。
「な、な、何よ…あなた誰?」
「お〜っ、わしは天狗じゃ、鬼が出てったから忍び込んできたんだ!お〜っ」
「私……あやしいモノじゃないよ……」
「お〜っ、その変な筒なんだ?」
かなり苦しいヒカリの言い訳も、天狗の興味はヒカリが持ってた遠眼鏡でした。
「遠眼鏡といって、遠くのものを大きくしてみる物なの」
「お〜!お〜!大きくなるのか!?くれ!くれ!」
「じゃあ銅鐸のある場所を教えてくれたらあげてもいいわよ」
「鬼が怒るからヤダ、お〜奥の部屋にあるだなんて言えないよ、お〜!」
結局、全部話してしまった天狗…ヒカリは先に奥の部屋の様子を見に行く事にした。