アイリス魔法学園「マティアス・アーチボルド」



●マティアス・アーチボルド(CV.橋詰知久さん)

年齢:18歳
身長:185cm
体重:70kg
誕生日:1月18日
星座:山羊座
血液型:A

ISWのソサエティ(生徒会)メンバー。かなりの自信家で、将来は帝国騎士団を背負って立つという野望を秘めている。
成績はクラスXの中でも1、2を争う優秀さで頭が切れる。常に強気だが、あるコンプレックスを抱えている。
クライドとは幼い頃からの腐れ縁で互いに良く知る仲。
何を考えているのか分からない所があり、一筋縄ではいかない性格。






〜ネタバレ〜
ISWの試験を受けた日、捨てられていたティティにマントをかけてくれていた優しい人がいた。それがマティアスだった。
そんな心優しいマティアスだったが、普段は強気で自信家で、偉そうな雰囲気を出している人だった。成績も家柄もいい彼はクライドと仲が良く、二人は学園の一位二位を争うライバルのようなものだった。
そんな時ソサエティメンバーに選ばれた主人公は、クライドたちメンバーとすぐに仲良くなるが、マティアスだけはなんだか近寄りがたかった。ティティを助けてくれた人物であることを訪ねてもはぐらかされてしまうし、フレンドリーに話すまでには中々ならない。しかし女性の扱いに慣れているため、ドキドキさせられることは多かった。
そんな大人でミステリアスなマティアス。不意に見せる優しい笑顔に、主人公は惹かれていた。
そんな時、マティアスが何故か試験のパートナーに主人公を選んだ。主人公は頼りにされたのが嬉しく、勉強も魔法も頑張った。マティアスも勉強を教えてくれたりもし、二人の距離は縮まった。主人公が暗記の特殊能力があることにいち早く気づいたマティアスはその能力を上手く引き立ててくれたり、マティアスはとても頼りになった。
しかも一緒にいればいるほど、やはり本当は優しいことを再確認した。そんなマティアスにどんどん惹かれて行く。
そして仮面舞踏会が開催されることになり、主人公たちも皆仮面を付け、パーティーに参加する。すると主人公は仮面を付けた騎士のような格好の男性に誘われた。主人公はその騎士が誰だかわかっていた。そして騎士もまた主人公だと分かっている。それを踏まえて、騎士は自分たちをロミオとジュリエットに置き換えて甘いセリフを口にする。そして甘いキスをしてくれた。
その甘いひとときに胸をときめかせた主人公だったが、次の日から騎士の正体であろうマティアスは以前と変わらない態度で、むしろ前よりも避けられている気がした。
その理由は、マティアスには強い意志があったからだった。
アーチボルド家はとても厳しい家庭だった。マティアスはそこの次男として生まれた。なんでもできる兄と違って、マティアスは小さくて弱かった。そんなマティアスを一人前にするために父親はマティアスに折檻をしていた。出来なければ殴る、叩く、そんなことが日常であったがマティアスはずっと耐えていた。しかし9歳のある日、父親が振り下ろした杖が目に強打した。なにかが切れたマティアスは家を飛び出し、あてもなく街を彷徨った。どこでもいい、こんな家から逃げたい。そう思って走れば治安の悪い路地裏へ出てしまう。身なりのいいマティアスがそんなところに来れば身ぐるみ剥がされ襲われることなど当たり前のことだったが、恵まれた環境にいたマティアスは知らなかった。ゴロツキたちに殴られ続け、身ぐるみはがされている中、もう殺されるかもしれないと思った時現れたのはなんと、クライドだった。初めて会ったクライドは、マティアスを助けてくれ、マティアスはそれからというものクライドに忠誠を誓ったのだ。
更にクライドのある理由のため、そばにいるために将来は帝国騎士団に入るのを夢にしているマティアス。クライドに恩義を感じ、それを全うするために、他のことに夢中にはならないでいたが、主人公を好きになってしまったため、仮面に顔が隠れていたあの時だけ、本当の気持ちを晒してしまったのだった。
更にマティアスは一人辛い未来を背負っている。それを主人公にも背負わせることになるので、躊躇っていた。それは、マティアスの左目。あの時父親に殴られてから後遺症が残り、今すでに左目は見えなくなっており、いつかは失明すると言われている。
しかし、まだ見えているから希望を持ち、帝国騎士団へ入団するための医師のサインを貰おうとするが、進行が早いため医師からサインを貰えず、自棄になって一人酒を煽りうなだれた。
その頃何故か急に現れたティティが主人公の元へ来て、うなだれたマティアスの元へ連れて行った。心が弱っているマティアスは本音を漏らす。残り少ない時間でお前の綺麗な顔を記憶に残したいと。主人公はその時、気づいた。いつも感じてた違和感は、そう、マティアスは片目が見えないのだと。そしてマティアスは、帝国騎士団になることも諦めないし、お前のことを手に入れると言いまたキスをしてくれた。そして二人は恋人同士に。
しかし主人公は気づいたことを隠しており、そのまま二人は卒業試験を迎える。二人に課せられた試験はマティアスの命をかけたものだった。マティアスは主人公を心から信頼しているからと毒薬を飲み、主人公はそれに応えるべく難しい危険な魔法でマティアスを救った。それは信頼しているからこそ打ち勝てるものだった。
そして卒業式、二人は今年のキングとクイーンに選ばれる。壇上に上がるとかマティアスは一瞬目が見えなくなるがすかさず主人公はマティアスに甘えて腕を組むふりをして支えた。その時マティアスは気づいた、ああ、左目のことをわかっていて支えてくれたのだと。そのまま戴冠式は行われ、二人の絆は更に深まる。
その後、卒業パーティーで左目のことをハッキリ話してくれたマティアス。主人公もまた知っていたことを話した。そしてマティアスはやはり帝国騎士団に入ることを諦めておらず、なんと医師のサインを裏工作して入団することにしていた。驚く主人公だったが、もう彼を止めることはできないのだと知っているから、決意する。自分も帝国騎士団に入り、これからもずっとマティアスを支えることを。そして二人は、初めてキスをした場所で体も結ばれる。目が見えるうちに主人公の全てを覚えたいというマティアスに、熱く求められながら。
エピローグは、一年後の二人。
帝国騎士団の騎士学校で一年学び、本物の騎士団として入団する式の日。眼帯をし、騎士の姿をしたマティアスはとてもかっこよかった。しかしもうマティアスの目はほとんど見えていない。あれからすぐに左目は失明し、そのあと何故かすぐに右目もどんどん悪くなった。けれどそれでも諦めないマティアスは力が認められ、参謀として団員に迎えられることになったのだ。
式はとても綺麗だった。大勢の人々に祝福されながら行われる式。その全てを主人公は目に焼き付け、呪文を唱えた。そしてマティアスに向かって思いを与える。すると目の見えないマティアスに、その光景が見えた。そう、主人公はあの特殊能力である記憶を魔法に加え、自分の見たものを他の人に見せるという魔法を生み出していた。だからこれからもずっと、マティアスは同じ景色が見られるのだ。
美しい景色を見て、マティアスは幸せそうに笑っていた。

(アイリス魔法学園〜Vinculum Hearts〜)



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