空蝉の廻「相良 泰臣」



●相良 泰臣/サガラ ヤスオミ(cv興津和幸さん)
代々、鎮宮家に仕える家系の次男。真面目で冗談がきかない。主人公の従者をしており、小さい頃からずっと優しく大切にしてくれた。主人公の事が何より優先で過保護なところがある。霊媒師の紫月丸と仲が良い。





〜ネタバレ〜
(幸福エンド)
幼い頃からずっと従者をしてくれている泰臣は、主人公が一番心を開けて信頼できる相手だった。
代々鎮宮家に仕える家系であったが、相良家の長男であり泰臣の兄が11年前に鬼と駆け落ちしてしまったことから、相良家からは笑顔が消え、人からは蔑まれていたが、父は厳しくそして泰臣の忠誠心から家は持ち越していた。
そんな過去があり、一時期誰からも声すらかけてもらえないほど蔑まれた泰臣だったが、主人公だけは「私だけはずっとそばにいます」と励ましてくれ、その言葉が本当に泰臣の支えになり、一生命を変えても主人公を守ろうと決意していた。
そして駆け落ちした兄は結局数年後遺体で見つかり、共に逃げた鬼の姿が無かったため、きっと鬼に飽きられ殺されたのだろうと思った相良家は鬼をとくに憎んで生きていた。
そんな泰臣だったが、主人公が祈女として就任し、灯巌門の異変のために鬼の一族の元へ行かねばならなくなっても共についてきてくれた。
霊媒師であり泰臣の一番の友である紫月丸も従え、3人は鬼の一族の村で門の異変について鬼達と力を合わせて原因を探るものの、結果方法は見つからない上に、なんと紫月丸が怨霊を霊媒しようとして失敗し、紫月丸は体を乗っ取られたまま意識が戻らなくなってしまった。
しかもその後人間の村にも妖魔が現れ、一旦村へ戻る主人公と泰臣。颯や結鶴の力を借り村は守れたものの、主人公が怪我をしてしまった事で、主人公を守れなかったということにとてつもなく後悔する泰臣。なによりも誰よりも大切な主人公の命が危ないという場面に直面し、本当に胸がえぐれそうになる程辛かった。
それから更に主人公の身を案じる泰臣だったが、そんな時なんと魁の従者である知影が紫月丸を殺害した場面に直面してしまった主人公。そう、知影は裏切り者であり妖魔を操っていたのだ。そのまま気を失い、鬼の湖巌門へと連れてこられた主人公。知影は何やら儀式を行おうとしていたが、そこに異変に気付いた魁達がやってくる。知影は妖魔をつかい魁たちを襲うが、妖魔は主人公のことも襲ってきた。このまま殺されると思ったとき、いつものあの声が聞こえ、目を開けるといつもの泰臣の背中が自分を守ってくれていた。しかし、足元には大量の血溜まり。人では助からないであろう量の血が流れてる。その光景に必死に血を止めようとする主人公だったが、なんと湖巌門から瘴気が噴き出し、泰臣を飲み込んでしまった。
このままここにいては全員が瘴気に飲み込まれると、魁は無理矢理主人公を抱きかかえその場を離れるが、泰臣を助けたい主人公は暴れる。しかし魁から「あの怪我で人間は生きているわけがねえ!」と言われ、絶望した。
その日半ば監禁のように部屋に閉じ込められた主人公だったが、悲しさから涙が止まらなくてもまだ泰臣は死んでないと諦めていなかった。そして、泰臣がいなくなって初めて、彼を好きなんだと気づいた。
次の日決意した主人公は結鶴に頼んであの場所へ戻っていた。必死に泰臣を呼びかけるがなんとそこに知影が現れ、妖魔に攻撃される。またもや命が危なくなったが、なんとそこにまた見慣れた背中が現れ助けてくれた。驚き目を見開くとそこには、ツノを生やした泰臣が立っていた。
そう、人は瘴気を浴びると、鬼になってしまうのだった。
鬼になった泰臣は主人公の道返の技で妖魔を倒すことができ、鬼になってしまった現実を突きつけられた。
無勢と感じたのか、知影はいなくなり危険は去ったものの、鬼になってしまった泰臣はもう主人公のそばにいられないという。主人公は鬼になっても無事でいてくれたことが本当に嬉しかったが泰臣は従者を辞める覚悟をしていた。どうにか従者のままそばにいてほしい主人公は二人で人の村へ帰り、皆を説得しようとするが、泰臣の父は許さなかった。鬼なってしまった今、村を出ていけと冷たく言い放つ。覚悟していた泰臣は一人村を出ようとするが主人公は離れたくないと追いすがった。しかしその時感情が止められなくなった泰臣は鬼の「暴走」をしてしまい、自らの思いを止められず主人公を抱きしめ思いのままに唇を奪った。いつもの穏やかな泰臣とは違った情熱的な行為に主人公は戸惑うと、泰臣は我に返り距離を取る。従者でいられない理由はこのこともあると、鬼になってから自分の気持ちを抑えることが出来ないと言い森へ逃げてしまう。
主人公はそれでも泰臣を追いかけると、なんと泰臣は短刀で自害しようとしていた。その姿を見つけ肝が冷えた主人公は思わず走り、泰臣の頬を平手打ちし、あなたが死ぬなら私も死ぬと言い、自分からキスをした。泰臣のことが好きだと初めて口にした。
涙を流す泰臣に、もう離れないでと言い、そして私だけは離れないとかつての約束をまた口にし、二人は抱きしめあった。
その後一旦また鬼の村へ行き、鬼なってしまった報告を魁にし、そのまま泊めてもらった部屋で初めて体まで結ばれた。
翌日から知影の捜索に加わる泰臣と主人公だったが、主人公を無理矢理連れ去ったと思ってる泰臣の父から手紙が届き、二人はやはり父を説得しなければ何も終わらないのだと決意し、また二人で説得に行く。何度も父に追いすがって頭を下げ、説得しても父は首を縦に振らなかったが、主人公は信じていた、父が本当は泰臣を愛していることを。泰臣が死んだと伝わったとき、生きて帰ってきた知らせを聞いて飛んできたときのあの父の姿が本当の姿だと信じていたから。
その説得が続くとき、村に妖魔が現れ泰臣は体を張って妖魔と戦い、そしてついに知影が姿を現し泰臣は危機一髪のところ主人公や村人を助け知影を倒した。全てが終わり、空に広がっていた瘴気は消え、泰臣の父は泰臣に駆け寄る。そして、無事でいて良かったと涙し、二人は和解した。
更に長老の声もあり、泰臣は鬼でありながらも従者を続けることになった。
エンドロール後は三年後。祈女を続ける主人公と鬼の泰臣の間には赤ちゃんが生まれた。男の子で、女性に抱っこされるのが好きという、なんだか紫月丸に似ている子。その額には小さなツノが生えていることを泰臣は気にしているが、主人公はいう、この村にはとっても愛されている鬼がいるからこの子も大丈夫だと。そして二人は幸せそうに微笑んだ。


(空蝉の廻)



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