話題:ドラゴンクエストシリーズ
第四十二話
不思議に思っていた事がある。
命の大樹が落下する直前、ワイは意識を失っていた。
勇者の力も一時的に奪われていたあの最中、ワイを含めた仲間たちがバラバラになりつつも無事でいられたのは何でなのか。
ラムダに到着し、姉妹の両親はセーニャを見て安堵を息を洩らす。
だが、ベロニカが一緒にいない事で一抹の不安を覚える。
セーニャは姉の気配は確かに感じると、幼い頃に遊んだと言う静寂の森にワイたちを導く。
その中央にある木に、ベロニカの杖と木陰にもたれ眠るベロニカが。
セーニャがそっと起こそうとすると、ベロニカの杖とワイの左手が輝きだした。
杖に手をかざすと、あの時の記憶が映し出された。
あの爆発の瞬間、ただひとり意識を保っていたベロニカは、自分の命を懸けて魔力の全てを振り絞り、ワイらを安全な場所まで飛ばしてくれていた。
その記憶を見たセーニャはベロニカに触れようとするが、幻と消えてしまう…
ワイが至らないばかりに、ワイが未熟だったから、ワイがしっかりしてれば…
後悔してもベロニカは戻ってこない。
ならば、これ以上同じ悲しみを生まない為に、ワイは必ず魔王を討つ。
話題:ドラゴンクエストシリーズ
第四十一話
クレイモラン周辺の金の氷山が消え道が通れるようになったので、ラムダに向けて出発。
一度通った道のりなので迷わず行けるなーとピクニック気分で歩いていたが、以前通った時に湖の中にデッカイ竜が凍ってたのに、なんか割れて穴が空いてる。
ははっ、まさか出会うことはないよねー、なんてお気楽に進もうとしたら、メチャ遭遇。
ヤメテくれー。
デッカイ竜は伝説の勇者ローシュが倒せずに氷の湖に封印した程の相手でしょ?ヤベぇしね?
なんとか戦って撃退しようとしたが、初見殺しのやけつく息で全員マヒにされてこりゃマジピンチ!とその時、ピロリロリン!とマヒ回復してバギクロスがデッカイ竜を襲い、竜退治!
おおっ!?この魔法は…セーニャたん!
大樹落下以来各地を回り、困った人を助けながらラムダに向かっていたが、金の氷山で足止めされていた所に、ワイらが現れたらしい。
わーい!セーニャたん頼もしい!
でも、今度はワイを頼っていいんやで…
マル姉はローシュが倒せなかったデッカイ竜を倒せた事に疑問を感じてたが、それはワイらがデッカイ竜を思ってたより追い詰めてて、さらに伝説の勇者を超える強さを身に付けてしまったって事なんじゃね?
まいったな…ワイら、強すぎ問題。
さあ!あとはラムダに向かって、ベロニカを仲間にするだけか!
きっとあの小娘なら、ラムダでワイらをグチりながら待ってんで!