サウンドチェック、スネアドラムの音が響き渡る。ちょっとこもったような、あたたかみのある音。そんな印象だ。メロディックバンドのようなカン、と突き抜けるような音ではない。ギター・ジェノサイド小杉は下ネタ大王、ベース相良はツイッター廃人…きちんとした情報を知りたいあなたは公式Twitter(@altra_official)へ、というなんともキャラの濃い現存メンバーからどんな音が発せられるのであろうか。それを支えるドラムなのであるから、浮かれてはいられない。ずっしりと鎮座するようなドラムであろう。

 そういう点から、アッキーのドラムは抜擢すぎるドラムであると感じていた。しかも、今日でそのサポートも終わりだ。しかし、バンドというものは思いもしないところで化学反応を起こすものだ。もしかしたら、私の予想を破り捨てるようなライブをするかもしれない。期待で胸がいっぱいだった。だが、これは私の幻想にすぎない、それもたしかだ。

 3月31日。明日が終われば年度も変わる。最初で最後のこの景色を目におさめようと、わくわくしていたあの日から一ヶ月がすぎた。5月3日。こんにちは、新しいドラマー、ZAKA石坂。「ATTACKER」を引っ提げて、これから各地にツアーへ。そんな初日。11月に前ドラマーが失踪したあの日の再公演だ。