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Story.3-3 (黎明)



「う、うん…ありがとう」

「お前顔赤いぞ。…まさか、ヴィオラも高熱病に…!?」

だったらなおさらだ、と返事も待たずに抱えるザックス
お湯が沸きそうなくらい熱くなり、意識が朦朧としているヴィオラが必死に首を横に振るが気付かれず

「…ち、…ちか、すいみゃく、までで…だいじょう、ぶ…」

「おい、しっかりしろ!もうすぐ地下水脈だから気をしっかり持て!」

足早になるザックスをアンジールが苦笑しながら後ろで見ていた
地下水脈に入るとひんやりした空気に沸騰していたヴィオラも冷めていく

「大丈夫?」

「ええ、なんとか落ち着きました。って、笑わないでくださいよぉ…」

クスクスとローザが笑うと気恥ずかしくなって縮こまった

「…あれ、人じゃないのか?」

橋を渡った向こう側に人が立っているのが見えたカインがみんなに知らせる

「モンスターに囲まれた訳でも道に迷ったわけでもなさそうだけど、どうしたんだろう」

「まさか敵の手先じゃないだろうな」

「なんにしても慎重に行くべきだろう」

行く手を阻むモンスターを倒しながら一行はカインが見つけた人物の近くまで進んでいった



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Story.3-2 (萌葱)



カイポの村から出たセシルたちの眼前に、また砂漠が広がる。


「あ、暑い…暑いよ…体力奪われるし、足痛いし…」


眼前に広がる砂漠はとにかく広い。
それを見て、ヴィオラがちょっぴり愚痴っていた。

そんなヴィオラを見て…


「大丈夫か?辛いなら…お姫様抱っこ、俺がやるぞ!」


ザックスがまたしてもヴィオラに衝撃発言をしていた。
ザックスはどうやら、ヴィオラに気があるようだ♪(´・∀・)


「…あれか?」


セシルと共に、先頭を歩いていたアンジールが前方の洞窟の入り口を指差す。


「うん、そうだよ。あそこが地下水脈の入り口」

「ヴィオラ、大丈夫か?」


無理しないで、俺を頼ってくれよ!とザックスはヴィオラに話しかける。



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Story.3-1 地下水脈(黎明)



家に戻ってきたカイン達とティールの姿にリリア達が安堵の色を浮かべた

「悪いがもうここにティールを置いていくことはできない。誰がなんと言おうと俺はティールをつれていくからな」

ティールの頭を撫でながらカインが言うと、セシルとローザが顔を見合わせた後同時に頷く

「お前達もその子をつれていくか?」

つれていけば様々なリスクを伴う、けれど少しでも砂漠の光を見つけた場所から近いところにいれば、ここにいるより早く治すことができる

「どうする?」

俺は構わないからお前が選べ、というセフィロスの言葉に少し悩んでから小さく頷いた

「私だけこんなとこで休んでられません…早く治して、みんなと一緒に…」

「気持ちは分かりますけど、無茶は駄目です。今は私達に任せてください」

上半身を起こそうとするリリアを支えるヴィオラ
それを見てカインがティールを抱える

「ごめん、カイン…」

「気にすることはない。今度はちゃんと守ってやるからな。…行こう、セシル、ローザ」


「…んで、リリアは誰が?」

「言うまでもない」

見てみろ、とアンジールに目線で告げられ、ザックスが振り返るとすでにセフィロスが抱えていた

「いつの間に…」

「即決でしたね…。じゃあ私達も行きましょうか」

外で待っているカイン達と再度合流すると、砂漠の光を見つけるために村を後にする



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Story.2-6 (萌葱)


ヴィオラとザックスがカインたちに追い付いたとき、ちょうどジェネラルが負かされ、ティールを奪還した後だった。


「ジェネラル、なぜ君はそんなしつこいくらいにティールを付け狙う?」


剣を構えたまま、セシルが問いかける。


「さっきも言っただろう。私の上官がティールを欲していると」

「貴方の上官ってことは…貴方より年上…よね?」

「……え、てことは…ロリコン…?」


ジェネラルの言葉を聞いたヴィオラとザックス、若干…というか、見事に引いている。


「ロリコンとか、人の上官を変態みたいに言うな!!」

「十分変態だよ」


ウガーッと吠えるジェネラルに、セシルは真顔で返す。


「私の上官は、本当に彼女を好いている…愛しいと思っているのだ…!」

「…いや、だからって…ティールの意思を無視するのはどうなんだよ?」


熱弁するジェネラルだが、ザックスにキッパリと言われていた。


「とにかく!我々は諦めないからな!」


ありきたりな捨て台詞を吐いて、ジェネラルは部下を引き連れて撤退していった…。

カインたちは、彼らが完璧に去るのを確認して、リリアたちの待つ一軒家へと戻っていったのだった。



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Story.2-5 (黎明)



ティールを探すカインとセシル、ローザとリディア
何があったのかとアンジールがヴィオラに尋ねると、最初は怪我に顔をしかめていたヴィオラがはっとなってこう言った

「私達はいいんです、それよりティールさんを早く見つけないと…!」

その言葉にカインが一目散に家を飛び出す
セシル達もそれを追って外へ出るが、既にカインの姿はなかった
どこへ行ったのかとキョロキョロしていると、リディアが空を指差す

「なるほど、ジャンプで高いとこから探した方が早いもんね」

しばらくして戻ってきたカインについていくと、そこには町を出ようとしているジェネラルの姿が
同時にティールの姿も見つけ、周りの敵をなぎ倒しながらジェネラルの下へ向かった

同じ頃、怪我を負っていたヴィオラとリリアに、セフィロスとアンジールがケアルをかける
怪我が治り、目を覚ましたリリアがヴィオラと共に二人に何があったのかを話した

「…まさかここの家主が敵と繋がっていたとは」

「見ず知らずの俺達のこと、家にいれてくれたいい人だと思ってたのに、なんか裏切られた気分だな」

ザックスの呟きにしんみりとした空気が流れる
それを遮るかのようにヴィオラが立ち上がり、武器を回収していく

「どこへ行く?」

「ティールさんが心配だから、行ってきます」

それだけ告げて家を出ていったヴィオラ
アンジールがザックスに追えと目線で合図すると、頷いて後を追いかけた



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