めしいのレチーナ

レチーナの話は、芥川龍之介の藪の中みたいに、レチーナを中心に複数の人間がレチーナを観察しているかんじ。
そしてその人間たちを読者である私達も観察してるってかんじ。

ある面では自分の力で新興宗教のアイコンに成り上がった娘。
ある面では力を利用されて、生贄と言って殺されてしまった哀れな娘。
ある面では国のために身を捧げた立派な聖女。

そこにはいつも微笑むレチーナがいた。
レチーナの微笑みをどう捉えるのかは見るものが勝手に決めることなのだ。


芥川龍之介が好きすぎるって感じ。
羅生門みたいなどんでん返しも最高にすきだからね…。