がっぺ怖ぇぇ話!画像もあるっぺ!


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もし恋人が死んだなら


俺の前の彼女は三年前、病気で死んだ。




病気が発覚した時、俺に知らせずに、ただ


「別れて。」


と、言った。


その時は訳も分からず交信を絶たれて、俺はパニック状態になった。


次に連絡があったのは、彼女の弟からだった。


彼女が死ぬ一週間前だった。


俺が病床に駆けつけたら


「なんで来たんだ。」


と、言われた。


一週間傍にいたけど、ずっと彼女はそっけない態度だった。


彼女から最後に聞いた言葉は


「私の事は忘れて。」


だった。




人一倍寂しがり屋なクセに、自分の事はいつも後回しで人の事ばかり気にしてる。


優しくて、強い女だったと思う。


でもな…せめて、最後くらい傍にいさせろよ!


そう言うのが、一番残酷なんだって!






後追いでもしてやろうか、と思った。


「あの世で会ったら、アイツどんな顔するだろうな。」


と、マジで思ってた。


俺は躁鬱になってたらしく、仕事辞めて引き籠もってた。


親に精神科医に引っ張られ、暫く診察受ける事になった。


三年経って、今の彼女に会った。


あの事は、やっと思い出になった。


でも、一生忘れられそうにない。


今の彼女は、前彼女と正反対。


我が儘だし、少し怪我しただけで大騒ぎ。


例え、不治の病に冒されても


「私を忘れて。」


なんて、間違っても言わないだろう。


頼むから、俺より先に死ぬんじゃねえぞ。


俺も出来るだけ…死なないようにするからさ。




ちくしょう。













俺の前の彼女も、そうだったよ。


病気が発覚した時


「他に好きな人できたから、別れて。」


って、言われた。


もちろん病気の事は伏せていたので、俺はその事を知らなかった。


マジ切れして、彼女を罵倒して別れた。


別れてから半年後に


「君宛に遺書が見つかったから、取りに来てくれ。」


って連絡が、彼女の父親から連絡が入った。


俺は何の事か分からなかったから、聞いてみたら


「一ヶ月前にガンで死んだ。」


って言われて、その時初めて知った。


彼女の遺書には






「傷つける事で別れる」って方法しか選べなくて、ごめん。


でも私が苦しんでる所は、あなたには見せたくなくて。


こうするしかなかった。


あと、私の事は忘れて。


あなたは優しい人だから、他の人にその優しさを分けてあげて。






って、書いてあった。


これを見た時、後悔の嵐だった。


もう、自分が馬鹿に思えて仕方なかった。


あの時の言動に不自然な所って、沢山あったのに。


「なんで、冷静に話し合えなかったんだろう。」


って自分を責め続けた。


今は立ち直って彼女がいるけど、やっぱり前の彼女の事は忘れられない。


遺書で書いてた事。




「私の事は忘れて。」




守れなくて、ごめん。






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