病院内のベッドまわりで起こる転倒・転落事故の原因として、ベッド柵の不備が挙げられます。
次に、足腰が弱っている患者にとっては、ポータブルトイレがベッドの近くに配置されていないことも転倒事故の原因となり得るのです。
また、知り合いの看護師によると、段差や階段が原因となって起こる転倒事故も多数に上ると言います。
ベッドサイドにおける転倒・転落事故を未然に防止するためには、 ベッド柵のネジを定期的に確認するといったことが重要です。
また患者がベッドのどちら側から降りるかを確認し、降りやすいようにベッド柵の位置を設定するほか、ベッドの高さを患者に合わせて調整する必要もあります。
転倒事故をめぐって裁判となる場合は、民事上の責任を追及するケースがほとんどです。
その際には転倒・転落事故を予見することができたかどうかが争点となります。
当該事故を回避することができたのかどうかということが問題ですから、予見が可能だったものであれば、結果を回避するための対策も事前に講じておかなければなりません。
看護師のためのトラブルと法的知識としては、たとえば看護師等の職員が患者を介助しているときに不注意で転倒事故が発生した場合ですと、介助していた看護師等の職員や使用者である病院は看護師等の職員の過失で転倒事故が起こり、それに起因して生じた損害を賠償する責任を負うということになります。