受験シーズン真っ只中ですね。
従兄弟達も成人し、彼らの子供も小学生が一番大きいので、受験生が身近にいないです……。
世の中の受験生、親御さんは心中穏やかじゃないでしょうね。
今まで頑張って勉強した成果が実りますように!
本日は暴君世界の受験生、かなこちゃんが出てくるお話です。
※原作とは一切関係のない妄想です。
【Please eat a dream】
「にいさーん」
ん…かなこ?
「にいさん、見て見て!どう?」
ひらり。白い薄衣が目の前を舞った。
「綺麗?」
妹の上気した頬が上品なレースで象られている。
ああ、お前、嫁に行くんだな。
「あー綺麗だ綺麗だ」
「もう!心がこもってない!」
怒った顔も可愛いが、すぐにそれは破顔した。
ウェディングドレスを着た妹は、そばにやって来た背の高い白いタキシード姿の男の腕を取り、うっとりと微笑んだのだ。
「綺麗だよ、かなこちゃん」
「ほんと?嬉しい」
「……森永?」
「先輩、……いえ、お兄さん、俺達幸せになります。絶対かなこちゃんを泣かせませんから、安心してくださいね」
「えっ……お前、お前がかなこと……?」
「何言ってんの、兄さん。哲博さん真っ先に兄さんに報告したじゃない」
「ちょっと待て、こいつはホモだぞ!お前を幸せになんかできっこないだろ!」
「失礼ね、哲博さんはホモなんかじゃないわよ!兄さんのバーカバーカ!哲博さんを私に取られたからってヤキモチ妬いてるんでしょ〜」
「はあ!?ヤキモチ!?お前に妬いてどうするんだよ!」
「まあまあ、お兄さん。そんなに心配しなくても、俺かなこちゃんが世界で一番好きですから」
「お兄さんって呼ぶな!」
見つめ合う二人の間に入れない。なんだ、これ。なんでこんなことになってんだ。
森永は、俺を……
「さあ、行こう、かなこちゃん。もう時間だよ」
「うん♪」
「ま、待て!」
「兄さん、じゃあね〜」
仲睦まじく腕を組んで、二人は俺に背を向けて歩き出す。
足が動かない。苦しい。
俺は懸命に手を伸ばした。届かない。苦しい。
待て、待ってくれ……
もりな……
「!!!」
薄暗い部屋。
伸ばした腕がぱたりと落ちた。
「夢か……」
昨日、妹の高校受験の合格発表があった。無事に合格した、と電話で弾んだ声が聞こえた。
春から、妹は県外の全寮制高校へ進学する。
弟がアメリカへ、妹も高校へ。
一人取り残されたような気分になったから見た夢だろうか。
妹が嫁に行くのなんか、まだまだ先だというのに。
「うー……?」
隣で寝ていた森永がぼんやりとした声を発した。
そうだった、昨夜は、またこいつと……
体に残る、情交の残り火。
ちろちろ、と幽かに燃える蛇の舌みたいなそれは俺の奥底を炙る。
夢の情景が思い出された。
白い、翻るドレス。微笑む二人。
こいつがかなこと?
その途端、熾き火が燃え上がって胸を焼いた。
夢の中で味わった苦しさと同じ。
「……!」
思わず息を飲んで、隣に眠る男の足をガツガツ蹴った。
お前のせいだ、お前の!
「いったあ……なんですか……」
まだ覚醒しきらないのか、俺の体に腕を回して、ぎゅっと抱きしめられた。
俺は抱き枕か。苦しいっつの。
「せんぱい、すき……」
寝言でも、いつもの言葉。
胸が、苦しい。
苦しいけど。
森永の腕の中で、夢の中よりも安心している自分に、俺は気付かない振りをして目を閉じた。
夢を食べてくれるというあの動物を思い浮かべながら。
end.
夢ネタって便利だな〜〜〜 ァハハハハハハ( ゚∀゚)八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \
三人の夢の中での言い合いは、あくまでも「夢だから」でお願いします!!!
ぐるぐるしてる乙女兄さんはどうしてこんなに可愛いんだろうね。
2011-1-27 12:13
兄さんがこんな風に森永君を思ってヤキモチ焼いたりハラハラしたりする姿・・・早くみたいですね(笑)
かなこちゃんがお嫁に行く日にはきっと、兄さんの横には森永君がいます♪
兄さん、心配しなくて大丈夫だよ〜と大きな声で言いたいです♪
いつもの寝言「すき」に安心しちゃう兄さん、怖い夢はあの動物に食べてもらって、森永君の腕の中で安らかにお休みください(笑)
安心するのも、動揺するのも、森永君のことでばっかりな、可愛い恋する兄さんをありがとうございました!
夢ネタ好きです!
私も大好物の乙女な宗一兄さんを捏造しまくりですものね(笑)
かなこちゃんと森永君が結婚しちゃう夢…
実際よくあるカップリングですよね〜。
微妙にリアルな感じが余計、宗一兄さんをジリジリとさせそう。
あ〜、でもホントかわいいなぁ♪
夢なのに。
妹なのに。
ヤキモチ妬いちゃって、蹴りを入れる宗一兄さん♪
そして、寝言にほっとしちゃう宗一兄さん♪
また乙女な宗一兄さんをお願いします!
お邪魔しました〜♪
いらっしゃいませ♪
森永くん、かなこちゃんの結婚式の家族写真で、きっと兄さんの隣でにっこりしてますよね!うふふ〜♪
兄さんの無意識な独占欲、今回は森永くんは寝ていたので分かりませんでした(笑)。残念だな〜www
また可愛い兄さんが妄想できたら書きますね。
ありがとうございました!
いらっしゃいませ♪
そうですよね、先輩の妹と、なんていい組み合わせですよ。むしろ、兄さんと森永くんがくっつくよりも現実味があった…り…(自分で書いて凹んだ)。
妹に嫉妬してるとは、多分気付いてないと思われるところも萌えです。
乙女な兄さん妄想は毎日の糧です♪
ありがとうございました!