← → 2011/08/22 00:13[
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【こいのはなし】
あなたの視線の先に映りたいと願うのは欲張りでしょうか、(ひとめ見たときから恋におちていたんだもの)
「好きだよ」
「だから、」
これを幻想だなんて言わないで。だって、だって。あたしあの子よりずっと前からあなたのことを見てたんだよ。好き、だったんだから。
「また馬鹿なこと言ってる」
「本当だもん」
「ふうん」
あなたは優しい。ゆうこときいてくれるとか笑った顔がとかじゃなくて、いつも無表情なあなたが何かに反応したときの雰囲気が、とても優しい。どんなに親切な男の子も女の子かなわないような柔らかい表情をする度、どきどきしてた。
あたしは口ベタだから伝わらない感情に気持ちがずんと重くなったとき、あなたはいつものようにひんやりした優しさをくれる。それが、不自然なんだけれど違和感は不思議となくて、魔法をかけられたみたいに心がぽかぽかする。なんでだろうって首を傾げるけど、あなたがまた優しい空気をつくるからそこで納得してしまうんだ。(つかめない、ヒト!)
「あたし猫になりたい」
「どうして?」
「そしたら構ってくれるでしょ」
「それはどうかな」
元々猫みたいじゃない、君。
そんなこと言われたって嬉しくない。みたいなだけじゃ意味ないもの。きっとあなたはあたしが猫になろうと犬になろうと愛してはくれないのでしょう(それでもあなたが愛しい)彼女と別れる予定はないの?じゃあ二番目でいいからあたしを飼ってよ、だめ?今バカじゃないのって言ったらきっとあたしもっとあなたを好きになる。
「どうしてセンセなの?」
「なんでだろうな」
「そこもね、好きよ」
「…君ねえ、」
でもだめとは言わないの。私に興味がないから、そこもね全部ね愛しいの。あなたはマゾヒストかな、あたしもマゾなんだけどあなたがマゾヒストならサディスティックにだってなれちゃうわ!(らぶしてる!あ、違う、あいしてる!)
「しつこくしてこなければいいのに」
「そしたら好きになっちゃう?」
「話かけてはあげるよ」
そんなことより楽しいことしましょ、首筋に唇を寄せたら殴られた。痛くはない。じゃあキスしてよね、愛はなくていいんだってば(愛があったら、困っちゃう)
きすにもえっちにも愛はいらない。あたしが愛してあげるから、そんなこと言ったらあなたは呆れた顔でまた笑うのかしら。ひんやりやさしいあなた(好きよ、)
何度も何度も繰り返す愛のことば遊び。あなたはあたしをすきじゃない、あたしはあなたがすき。だから終わることはないの、恋って素敵ね!
ユニコーンは夢をみる
(あなたとあたしの無限ループ)
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続きます。