過ちも総ては痛みと、明日の為に何もかも忘れて私を許すと囁きを。 2010/1/10
*ケフカさま







眠っている頬を撫でて、

やわらかな首に手をかけた

日に当たらない肌は 化粧のような人工的な白さではなく、透明度のある美しい白だった

眠るいとしいひとの首に ゆるゆると力を込める


きみをくるしめるだけの世界なら
きみのこころをけがす世界なら


このまま無垢な君のまま、ずっと眠ってしまって



うっすら開いた瞳がこちらを見つめる
慈愛のように伸ばされた腕
指が顔を撫でた

細い吐息が 漏れてくる

ぽたぽたと 首にかけた指に滴が 落ちてきて
それが自分の涙なんだと気付くけれど

それはいつも 虚ろな瞳と赤く指の跡がついた 細い首を絞めた後で
ぱたりと落ちた細い腕も、もう意思を無くした重さだけ

いとしいひとの首は とてもやわらかくて 美しかったのだ





たいせつなものは いつだって 自分の手で 壊してきた


夢の歯車を自らの手で狂わせて
後悔なんてものを感じるなら

こころなんてすててしまおう
きっともうすぐぼくはぼくじゃなくなる


無くした虚無と壊れた世界の哀しみを知るのは
自分 一人で十分だ


そしていつか
きみが ぼくの胸に突き立てる剣の冷たさを 黒い空の下で待とう










*てゆうかケフカさまのネタかくの多いってハナシ




-エムブロ-